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03月07日-03号

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  1. 笠岡市議会 2017-03-07
    03月07日-03号


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    平成29年  第 1回 3月定例会        平成29年第1回笠岡市議会定例会会議記録(第3号)             平成29年3月7日(火曜日)〇議事日程   午前9時30分開議  日程第1 一般質問(代表質問)       ・公明党    4番 齋 藤 一 信 君       ・徳清会   12番 馬 越 裕 正 君       ・新政みらい 20番 天 野 喜一郎 君        ──────────────────────〇本日の付議事件  上記議事日程と同じ        ──────────────────────〇出席議員(22名)   1番  大 本 邦 光 君         2番  井 木   守 君   3番  大 山 盛 久 君         4番  齋 藤 一 信 君   5番  三 谷   渡 君         6番  東 川 三 郎 君   7番  大 本 益 之 君         8番  田 口 忠 義 君   9番  仁 科 文 秀 君        10番  大 月 隆 司 君  11番  藏 本 隆 文 君        12番  馬 越 裕 正 君  13番  藤 井 義 明 君        14番  樋之津 倫 子 君  15番  原 田 てつよ 君        16番  妹 尾 博 之 君  17番  坂 本 公 明 君        18番  森 岡 聰 子 君  19番  山 本 俊 明 君        20番  天 野 喜一郎 君  21番  奥 野 泰 久 君        22番  栗 尾 順 三 君        ──────────────────────〇欠席議員(0名)        ──────────────────────〇説明のため出席した者の職氏名  市長    小 林 嘉 文 君      副市長   岡 本 裕 也 君  教育長   淺 野 文 生 君      教育部長  福 尾 雅 俊 君  政策部長  高 橋 文 子 君      危機管理部長藤 井 敏 生 君  総務部長  赤 迫 圭 太 君      市民生活部長網 本 善 光 君  健康福祉部長藤 井 一 男 君      建設産業部長田 中 早 苗 君  上下水道部長三 縞 忠 宏 君      会計管理者 中 西 尚 子 君  市民病院管理局長             消防長   松 尾 勝 明 君        占 部 英 明 君  総務課長  石 田 輝 宏 君        ──────────────────────〇事務局職員  局長    鈴 木 健 文 君      次長    高 田 千恵子 君  主事    中 野 寛 子 君        ──────────────────────            午前9時30分 開議 ○議長(栗尾順三君) おはようございます。 ただいまの出席は22名です。定足数に達しておりますので,これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は,お手元に配付しておりますので御了承願います。 これより日程に入ります。        ────────────────────── △日程第1 一般質問 ○議長(栗尾順三君) 日程第1,一般質問を行います。 これより代表質問を許可します。 公明党の質問時間は30分以内です。 公明党4番齋藤一信議員。 ◆4番(齋藤一信君) 皆様おはようございます。 本日,代表質問1番目となります。公明党は仁者無敵の大本邦光さんと私齋藤一信の2名で日々活動をしております。 何分期数の若い会派でございますので,日々先輩議員の皆様を初め,執行部の皆様,市職員の方々に御指導いただきながら,少しでも市民の役に立てるよう努力をしているところでございます。どうぞよろしくお願いをいたします。 さて,東日本大震災の発災から今年の3月11日で丸6年を迎えます。インフラや住宅の整備,まちづくり,なりわいの再生など復興は着実に進んでいます。しかし,今なお約13万人の方々が避難生活をし,中でも約5万人の方がプレハブの仮設住宅で6度目の春を迎えたそうです。被災者の皆様が一日も早く当たり前の日常生活を取り戻せるよう全力を挙げなければなりません。 一方,この笠岡でも,昨年6月には記録的な大雨による土砂災害が市内のあちらこちらで発生をいたしました。今なお,まちには復旧工事がなされている最中でございます。災害周辺の住人の方にとってみれば,不安な生活をされている方も多くいらっしゃいます。被災者の一人一人が安心して生活ができるその日まで,引き続き寄り添い,復旧を加速していただきたいと思いますし,雨量の多い時期まであと数カ月となりました。どうか,万全の準備を整えていただき,防災,減災に御尽力いただきますようよろしくお願いをいたします。 さて,このたびの3月定例会では,市長公約である水道料金の値下げについて議案上程があった訳ですが,これはまさに水道だけに水の議会になるなあと,水かけ論にならんようにしないといけないなあと思っていた訳ですが,何だか消防団の条例改正のことで突然火の粉が上がり,火の議会に様相が変わってきているなあと感じておる訳でございます。 いずれにしましても,火に油を注ぐことのないよう冷静に議論し合いまして,市民に役立つ市政であることを第一義とすることを念頭に置きまして,議長のお許しが出ましたので,質問に入りたいと思います。 平成28年度版笠岡市定住促進ビジョンについて。 1点目,平成28年度の人口動態を見てみますと,1年間で約1,000人に迫る勢いでの人口減少数となっています。これは,近年にない人口減少であり,緊急事態と言っても過言ではありません。今年度の大幅な人口減少を市はどう分析して,次年度の人口対策に生かそうとしているのかお尋ねします。 2点目,笠岡市は県下最低の合計特殊出生率ですが,一向に改善されていません。今までの事業を継続するだけでは結果は出せないと判断が要るのではないでしょうか。次年度に向けての新たな市の方策があるのかをお尋ねします。 3点目,笠岡市の未婚率は岡山県平均を大きく上回っています。つまり,未婚者が多い町ということになります。そこで,婚活支援事業の成果をお尋ねします。また,今後の成果を上げるための具体的な方策をお尋ねします。 4点目,社会動態のの中で市外住所別移住人数を見ると,里庄町,倉敷市,岡山市への転出者超過が目立ちますが,上記の3自治体へなぜ転居者が多いのか,具体的にその原因分析と対策をお示しください。 2項目め,市長公約,水道料金値下げの考えについてお尋ねをします。 1点目,小林市長は立候補の際,記者会見において企業誘致を積極的に行うことにより税収を増やし,それを財源として水道料金の値下げを行うとしていました。このたびの市長公約での水道料金302円の値下げ案は,市長就任後水道料金値下げのために生み出した財源は見受けられず,今後多額の施設更新費用が必要なことが予測される中での笠岡市水道企業会計の利益を財源としています。その理由をお尋ねします。 分かりやすい例で言いますと,佐賀県ある首長は,水道料金を平均9.2%引き下げることを明らかにしました。3つの浄水場を1つに統廃合,一部を業務委託するなどして1億円の財源を捻出し引き下げに充て,市民への負担を最大限軽減しました。このような佐賀県のある首長の手法のように,小林市長も企業誘致の成功による税収増を財源とすると認識していましたが,いかがでしょうか。 また,公約に基づき,1,000円の値下げに向けて次なる値下げ案を議会へ提案される条件を明確に示す必要があると思いますが,いかがでしょうか。 2点目,笠岡市上下水道事業運営審議会において,水道料金の値下げについて,私が議事録及び答申を読ませていただく限り,水道料金の値下げには慎重な御意見が多く見受けられたと認識していますが,答申及び審議内容を市長はどう酌み取られたのでしょうか,お尋ねします。 3点目,笠岡市は今後,必要な十分な施設更新費用を総括原価に見込んでいるのでしょうか。施設の老朽化の進行により,将来急激な水道料金の引き上げを招くのではという市民の不安の声に対して,どう説明をしようとしているのでしょうか。その手法もあわせてお示しください。 4点目,笠岡市の水道料金は,何年程度を通じ財政の均衡を保つことができるよう設定されているのでしょうか。私は3年程度ごとに見直すことが必要ではないかと考えますが,持続可能な料金水準について定期的,3年から5年ごとに議論する必要があるのではないでしょうか。今後の価格見直し手法及び料金見直し期間等もあわせてお示しください。 参考までに,総務省より公営企業に対して策定が要請されている経営戦略についても,その策定ガイドラインにおいて,3年から5年ごとに見直しすることとされております。 最後5点目,水道料金値下げ財源として,万が一一般会計から繰り入れる場合の市が考える条件を明確にお示しください。つまり,水道事業の独立性の担保策を示してください。 以上2項目,1回目の質問とさせていただきます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの公明党齋藤一信議員の1項目めの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 皆さんおはようございます。 公明党を代表されましての齋藤議員さんの御質問にお答えいたします。 まず,1項目めの1点目でございます。 昨年2月末時点での人口は5万1,131人,1年後の今年2月末時点での人口は5万160人で,マイナス971人となっております。そのうち,自然動態がマイナス495人,社会動態がマイナス476人でございます。 自然動態の内訳でございますが,出生数が275人,死亡数は770人となっており,少子・高齢化の進展が原因と捉えております。一方,社会動態の内訳は,市外からの転入者が1,179人に対して,市外への転出者が1,655人となっております。転入,転出者に対して市民課の窓口で任意のアンケート調査を行っておりますが,転入,転出とも就職,転職のためが一番の理由で,次に婚姻のためとなっておりまして,仕事を求めて転出される人が転入される人を上回っているものと考えております。 人口対策につきましては,5年後,10年後の将来を見据えて,効果があらわれやすい項目から早急に取り組んでいきたいと考えております。次年度以降も,住む場所の確保,働く場の確保,教育,子育て支援など暮らし条件の確保など,生活のあらゆる分野で笠岡市の魅力を向上し,全庁的な施策として取り組んでまいります。 特に,働く場所を確保するために積極的に取り組んでいる企業誘致につきましては,十数年来誘致実績のなかった県営港町工業団地への2社の立地を初め,6社の企業誘致が具体的に動き出しており,新たに400人の雇用を創出できる予定でございます。今後とも,若者,特に女性の地元定着,転入促進,転出抑制に向けて積極的に取り組んでまいります。 続きまして,2点目につきましてお答えいたします。 平成23年からの5年間の笠岡市の合計特殊出生率を見てみますと,多少ではございますが改善しております。総合戦略に基づき,子育て世代経済的負担となっております保育所保育料減免拡充や,子ども医療費給付事業の充実による子育て支援策や,結婚応援事業不妊治療費の支援などの少子化対策等の事業を積極的に取り組んでまいりました。 次年度に向けましては,新たに出産後の母子に対して心身ケアや育児支援に取り組んでまいります。また,男性の育児,家事への参加促進や地域での子育て支援など,安心して出産,子育てができる環境づくりを進めていくことが必要であると考えております。 続きまして,3点目につきましてお答えいたします。 現在,市が行っている婚活支援事業は大きく分けて2つございます。 一つが社会福祉協議会に委託して行っている結婚相談所の設置で,もう一つがカップリングパーティーなどの出会いの場の提供です。結婚相談所は平成21年に設置し,現在までに13組の成婚の報告を受けております。もう一つのカップリングパーティーなどの出会いの場の提供につきましては,平成22年度から井笠圏域で取り組みを開始し,現在までに16組の成婚の報告がありました。 また,平成27年度からは,市単独でも年3回のイベントを実施し,さらに平成28年度からは,参加費も安く気軽に参加できるイベントを実施してほしいという市民からの要望を受け,約2カ月に1度の割合で社会福祉協議会に委託実施したことから,今年度につきましては井笠圏域での事業も含めますと,2月までに合計で13回のイベントを実施してきたところでございます。 市単独や社会福祉協議会に委託をして実施したイベントは,開始から1年半程度しかたっていないこともあり,成婚の報告はまだございません。成婚に至るかどうかについて,市役所が関与できることはございませんが,若者会議での婚活イベントなど結婚を希望する人が参加してみたいと思えるようなイベントを実施してみたいと考えております。 続きまして,4点目につきましてお答えいたします。 1点目の質問でもお答えしましたように,把握できている転出の理由は,就職,転職が一番で,次は婚姻ためとなっております。また,平成22年の国勢調査における笠岡市から見た通勤の状況を見てみますと,笠岡市よりも工業出荷額の多い倉敷市,里庄町へ働きに行く人が笠岡市に働きに来る人よりも369人,151人,それぞれ多くなっていることから,働く場所があることが大きな要因の一つであると捉えております。 市長就任以来,積極的に取り組んでおります働く場所の確保としての企業誘致につきましては,先ほども述べましたように6社の立地,400人の雇用が創出できており,通勤の状況に変化があらわれ,本市への移住,定住へつながっていくものと期待しております。今後もさらなる企業誘致に努めてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの執行部の答弁に対して,再質問がありますか。 齋藤一信議員。 ◆4番(齋藤一信君) 971人の人口減ということで,社会動態,自然動態の数字をまずお示しをいただきました。市長は,少子・高齢化がこのたびの1,000人に近づく人口減少の原因だろうということで分析をされたということでございます。 実際に,岡山県下で自然増と社会増の両方で人口を増やしている町は3つしかないんです。岡山市,倉敷市,早島町ということで,市長も御存じのとおりだと思います。また,自然で減るけども社会動態で増えるという町は,井笠圏域で1つしかないんです。これは里庄町になります。残念ながら,残りの井笠圏域,笠岡市も含めて,自然でも減り社会動態でも減るという町に笠岡市が入っているということでございます。 社会動態を増やすには,転出者を減らし転入者を増やすということだろうと思います。自然動態については,出産数を増やしていただく,子育て世帯をどんどん笠岡に来ていただくということであろうというふうに思う訳でございます。 いずれにしても,そのパターンは,鉄板といいますか,変わらない訳でございまして,その中でどのような政策を行っていくのかということであろうというふうに思いますが,実際に27年の住民基本台帳を調べてみました。それによりますと,28年がまだ途中でしょうからこれが最新のデータということになるんだと思います。里庄町から笠岡へ転入をしてくる方が43名,里庄町へ引っ越していってしまう人が94名で,笠岡を軸に考えるとマイナス51人が里庄町へ流出超過をしたということになります。浅口市は,45人が笠岡へ引っ越してきてくれて79人が浅口市へ引っ越していってしまったので,流出超過が34,マイナス34でございます。倉敷市が実はマイナス22,岡山市がマイナス45ということで,先ほど市長からお話があったとおり,私もお話ししたとおり,里庄町が51人ということで27年度もやはり里庄町へ最も多く流出をしていってしまっている。 ただ,特徴的なのが,福山市から転入超過が起こっておりまして,福山市から笠岡市に引っ越してきてくださる人が329人いらっしゃいました。福山市へ出ていってしまう方が263名で,プラス66人の転入超過が起こっております。 本当に年度年度で,月月で流動的なもので,その原因をつかむっていうのは非常に困難であろうと思う訳ですが,その辺の分析を日々行っていかないと,正確な人口の動態をつかめないというふうに思いますが,それは定期的にちゃんと行っているのか,何をもって分析を日々行っているのかということを,市の動きをお知らせいただきたいというふうに思います。 ○議長(栗尾順三君) 岡本副市長。 ◎副市長(岡本裕也君) 齋藤議員さんの御質問にお答えいたします。 日々定住促進センターにおいて,いかなる転入状況なのか,転出状況なのかということを,さらにそれに加えて市民課の窓口でのアンケートの情報収集には努めているところでございます。 それに加えて,ビッグデータというのもございます。最近では,国立社会保障人口問題研究所,社人研です,こちらのほうが平成25年に公表したビッグデータに基づいて,総合戦略に基づき人口ビジョンを策定したというところです。 大きな流れとしては,笠岡っていうのは転出超過が続いているというのは齋藤議員さんのおっしゃるとおりです。周辺の市町村と比べて転出が多いところ,減少率が多いのは,岡山県下で高梁,新見に次いで3番目に笠岡が多いという状況になっています。こちらのほうの分析については,これは総合戦略のときにも御説明いたしましたとおり,若者の人口を,20歳から39歳の特に女性が減っているというところが,出生率も低いですし,人口が減少していくという大きな要因になっています。 また,近隣の市町村についても,転出が多いという状況がこれもしばらく続いている状況です。井原,浅口,里庄,矢掛,矢掛にも転出では負けているという状況が比較的多く続いているという状況になっています。 この分析については,これも先般から申しておるところなんですけども,やはり大学も専門学校も,あと働く場所が少ないということです。こういったことから大阪を初め岡山,倉敷,福山に比べて転出超過,さらには里庄よりも働く場所が少ないということになっています。こういった意味で,里庄にも転出超過という状況になっていると。 ただ,通勤,通学の状況を見てみますと,昼間人口では通勤通学は笠岡に向かっているのが多いんです。要は,住むところは笠岡以外にして,笠岡に働きに来ていると。やはり,働く場所だけではなくて,これは私が耳にしたことなんですけれども,例えば,笠岡の土地の価格が高いというところも一つ要因があると思います。こういったところが総合的に皆さんがどこに住むのかというところを考えて,転出されているんではないかというふうに考えています。 先ほど市長の答弁にもあったように,こういった分析を行って,一つは働く場所,起こすなりわいという起業と企業誘致,こういったところに力を入れていくとともに,今回条例改正で提案させていただいています都市計画区域の見直し,こちらについては特定用途地域,こちらについては線引きも緩和させると,笠岡は山間部と海に挟まれて限られた市域しかございません。こういったところの有効活用というのを進めていくために,今回条例の改正についても,こういった非常に厳しい定住の状況を鑑みて提案させていただいた次第でございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 齋藤一信議員。 ◆4番(齋藤一信君) 働く場所,人口との構成比で,働く場所がないということになるのかなあと思いながら聞いたんですけど,事業所数は笠岡市が2,104事業所,里庄町は369事業所なんです。実際に,その会社がそれぞれ雇用している数が,笠岡市は18,224人雇用数があります。一方,里庄町,仕事の働く場所を求めて里庄へ引っ越すんだというその相手である里庄町の雇用数は,町内で5,478人の雇用数なんです。3倍以上笠岡市が多いんですが,人口が向こうが少ないので,比率的に向こうへ働く場所を求めるということになるのか。もしくは,優良企業が里庄町に多いので,給料が多いんじゃないかとか,さまざまその辺のことも考えられるんだろうというふうに思う訳です。 実際,笠岡市が住宅新築助成金を100万円出しています。それを定住促進の目玉としてスタートを切ったんだろうと思いますけども,実際に新築状況,住宅用の建築件数もさほど大差ないんです。去年の実績でいけば,浅口市が126棟,笠岡市が127棟,何と井原市は140棟を超えていまして,去年では井原市のほうが家がたくさん建ったんです。助成金も,井原市もスタートしたんです。本当にその定住促進の政策が本当に際立って,笠岡市があったときに,際立って家の軒数も建っていればその効果はあったんだろうと思うんですが,ずうっと過去統計を見ても,突然笠岡市に家がたくさん建ったということはないんです,統計上。 笠岡市は,執行部は,私たち議会に市外から笠岡に家を建てる人の割合が増えたことを効果ありと見ていますという説明を過去してます。それが果たして正解なのか,何千万円も補助金を投入して,この定住促進策の効果というのは果たして妥当なのか。市長,今現在のこの政策,事業をどのように分析しているのか,数字が出ていないということも踏まえて,見解をお示しいただきたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 先ほど岡本副市長からも細かい分析,解析があったと思うんですけども,我々が見ているのは働く場所が少ないということが本当に大きな原因としてある訳ですけれども,先ほど里庄の話もありましたけれども,工業生産高で見ると,里庄は今三百数十社という話でしたけれども,工業生産高で見ると里庄全体で,人口で言えば笠岡の4分の1ぐらいだと思うんですけども,何と2,400億円ぐらいありまして,笠岡市が先ほど言いましたように2,100社の工業生産高全部合わせても1,900億円しかないんです。 人口が4分の1の町に工業生産高で圧倒的に負けているという現象がありまして,企業1社当たりの平均雇用数も2倍以上の差がありまして,里庄が先ほど齋藤議員のおっしゃったようにいかに1社あたりの企業が大きいかということになって,待遇もいいということに加えて,クラスターと私はよく言っているんですけれども,本当に行政が一つの町の中でどうやって人口を増やすかという中で,働く場所は笠岡もそこそこ昔から歴史のある町ですからあると思うんですけれど,結局今岡本副市長からの説明のとおり,学校も5つもあって,高校があって通ってくる,市内の子供は通っているんですけれども,やはり外から流入して,笠岡に学校にくる,あるいは仕事に来るというパターンが物すごく多いんです,傾向的に。仕事は少ないんだけれども,それでもまだそこそこあるんで来るということです。よそから来る。それで,住みやすい環境はというと,里庄に住んだり,浅口に住んだり,あるいは井原や矢掛に住んだり,あるいは福山とか,福山は先ほどおっしゃってましたけども。 周辺の町に転入,転出で負けている。昼間の人口は割と勝っているんです。こういう現象が今笠岡でここ数年起きている訳です。それは,先ほど言いましたけれども,仕事があるだけではだめなんです。仕事があって,教育のレベルもそこそこ高くて,子育て支援策もあって,医療費の補助もあったり,あるいは先ほど岡本副市長が言いましたけれども,定住促進のためのいろいろな施策,補助金もそうですけど。 じゃ,先ほどの100万円,家を建ててくれると定住促進で補助金を出してる訳ですけれども,これが決定的な要素になっているかというと,先ほど齋藤議員がおっしゃっているようになっていないんです。確かに,一つの魅力としては考えてくれるんですけれども,一つの房にすぎない訳です。それをあわせ持って形づくる,ブドウと同じなんですけど,ブドウの房が一つだけ腐ってたり小さかったりすると,全体の価値が下がってしまうと。それが水道代でもある訳でして,しっかりとよその市町村と条件を合わせていく,あるいはすぐれたものをもっとPRしていくということによって,自然に人口が増えていくというふうに私は考えている次第です。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 齋藤一信議員。 ◆4番(齋藤一信君) 早島町の人口ビジョンを読んでみました。分かりやすかったので,御紹介したいと思うんですけども,早島町,岡山と倉敷,間に挟まれている町です。 人口ビジョンの一文,岡山,倉敷との一体的な発展なくして早島町に未来はありません。両市が東京圏や他のエリアからの転入を促進していくためには,早島町を含めたエリアが居住好適地として一体性を高めていく,すなわち安全性や都市基盤の整備,交通利便性などの水準が遠くから見ると一体に見える町であることが必要である。同時に,それら両市のはざまに居住地として選ばれる町であるためには,教育や子育て,高齢者福祉などの差別化にあり,近寄ると際立って見える町であることが必要ですというふうに書かれております。 本当にいい言葉だなあと,まちづくりにおいて。ずうっとほんなら福山の幕山台,ぼっけえ団地が建っとって,道路1本挟んで陶山,陶山の人に申し訳ないんですけど,突然町が変わるような様相になる。ほな,大門にいっぱい家が建っとって,山一つ越えたら茂平,茂平の人済みません。こういう何を境にして町が変わっていくのかというのがはっきり。ほんなら,鴨方からずっとこっちに国道に走ってきよる。ポーンと里庄に入ったらシャープタカヤ,ずうっと進んだら天野実業がある。それで進むと両脇に安田工業がある。最後,ほんなら萩原工業で終わって笠岡に入ったら,おっ,ロームがあるじゃないか。その後ずうっと走っていったら,シャープがあったってそれは既にもう福山だったみたいな。そういうまちづくりが,今までどのような方向で笠岡がきたのかというのが,本当に町を見れば分かるんだろうというふうに思います。 倉敷と岡山は東京を相手にします。両方のまちの人口ビジョン,まち・ひと・しごと総合戦略を全部読んでみました。東京や大阪を相手にどうやって人を呼び込むかということを一辺倒で書いてます。この福山と倉敷の一体的な発展なくして,笠岡市の未来はありません。 早島町の人口ビジョンをかりて笠岡風に言ってみます。両市は,東京圏やほかのエリアから転入を促進していく。東京から人を引っ張ろう,大阪から人を引っ張ろうというふうにやっている。笠岡市を含めたエリアが居住好適地として一体性を高めていく,すなわち安全性や都市基盤の整備,交通利便性などの水準が遠くから笠岡を見ると一体に見える。倉敷と福山と一体に見えるまちであることが必要なんだと。同時に両市の,福山と倉敷の大都市のはざまに居住地として選ばれる町であるためには,教育や子育て,高齢者福祉による差別化,近寄ると笠岡が際立って見える町というふうになるのが,笠岡の方向性なんだろうというふうに個人的には思う訳であります。 ぜひ,執行部の皆様,近くに寄れば際立った笠岡,埋もれることなく,とにかくピンぼけのないようなまちづくりを推進をしていただきたいというふうに要望いたしまして,この項を閉じます。 ○議長(栗尾順三君) 1項目めの質問を閉じて,2項目めの答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 2項目めの1点目につきましてお答えいたします。 私は市長に就任後に,昨年5月の所信表明において,7つの柱の2つ目に水道料金の引き下げについて言及いたしました。所信表明で申し上げたとおり,4月から水道料金を税込みで月額302円引き下げる条例案を本定例会へ提出いたしました。これは,笠岡市水道事業会計の財政状況の検証により,当該会計において月額302円の引き下げは可能であると判断したことによるものでございます。この判断の根拠は,現在笠岡市水道事業ビジョンを策定する中で,アセットマネジメントの手法を取り入れた更新基本計画を策定し,これに基づく施設の長寿命化のもとで,施設の更新を年次的に実行することで,水道事業会計の健全性が将来的に担保できることが確認できたことによるものです。 公共性の高い水道事業においては,ある程度の利益を確保することは経営上重要なことであります。一方で,確保した利益が内部留保として蓄積されたままである状態は,好ましいものはありません。このたびの水道料金の改定案は,この内部留保を水道利用者に還元できる範囲で水道事業会計内で収支予測に基づく改定案としております。 御質問の公約である1,000円の値下げ,引き下げに向けて次なる引き下げ案をお示しするためには,笠岡市内部及び外部の幾つかの条件を整えることが必要であると考えております。 具体的には,笠岡市において人口減少に歯どめがかかること。そして,港町等への工業立地や笠岡湾干拓への農業法人の進出による雇用の増大に伴う水道使用量が増加すること。そして,近隣の市町との都市間競争においては,さまざまな比較における笠岡市の競争力が近隣の市町にまさることなどです。 外部的な条件としては,水道料金の引き下げの鍵となる原水費についての取り組みが進展することです。西南水道企業団から購入している原水費を下げることができるかどうかの検討については,同企業団と笠岡市のみとの関係だけではなく,同企業団から受水している浅口市及び里庄町を含めた8万3,000人の給水人口にかかわることであるため,施設のダウンサイジングや効率化が進展することにはある程度の時間を要すると考えられます。 また,現在,厚生労働省の指導のもとで全国的に広域化の取り組みが進められております。近隣の例では,香川県においては1県1水道への広域化に向けて取り組まれており,昨年岡山県においても,県及び県内の全水道事業体によって,岡山県水道事業広域連携推進検討会が設置されており,広域連携に取り組むことによって,さらなる効率化が予測されます。 以上申し上げましたが,笠岡市内部及び外部の条件が整った後に,次なる引き下げの提案をお示ししたいと考えております。 私は水道料金の引き下げに強い決意をもって臨み,取り組み,そして結果を出すことは笠岡市における定住促進策の一つとして寄与すると考えます。水道料金の引き下げは,笠岡市が取り組む定住促進策のみならず,企業誘致の推進等の笠岡市を活性化させるためのさまざまな施策と結びつき,成果が上がることと確信しております。 続きまして,2点目につきましてお答えいたします。 私は昨年7月に,笠岡市上下水道事業運営審議会へ,1,健全な水道事業の運営について,並びに2,水道料金のあり方についての2点について諮問し,意見を求めました。御審議により,本年1月16日に審議会から答申書をいただきました。このたびの審議会では,料金改定についての具体的な審議はいただいておりません。しかし,委員の方々にとっては,水道料金は関心事でもあることから,審議の過程で現行料金と料金改定について言及され,意見がありました。端的に申しますと,健全な水道事業を運営するための水道料金の確保はできているのか,そしてこれからもできるのかというものでございます。 答申書では,水道事業を将来にわたって安定して経営するためには,人口減少による水道料金収入の減少と,施設の更新に必要な費用を考慮し,中・長期的視点を基盤とした料金設定を検討されたい,あわせて安全・安心,強靱,持続可能な水道を維持するとともに,将来の世代に過度な負担を強いない,かつ我々の世代を含めて均等な負担のあり方を考慮した水道料金のあり方の検討をされたいとなっております。私は,答申を踏まえた水道事業ビジョンを策定いたします。 続きまして,3点目につきましてお答えいたします。 水道事業ビジョンを策定する過程で,更新の対象となる施設のうち,重要管路については年次的に更新するものとし,地上にあって施設の状態が常に監視できる配水池やポンプ室については,施設の長寿命化の取り組みのもとで適切に維持管理に努めることにより,更新費用は今後20年間で約60億円と試算されております。料金算定の基礎となる総括原価は,営業費用と資本費用とで構成されます。このたびの財政収支予測においては,資本費用の中にこの60億円の更新費用を見込んだ上での収支予測となっており,水道事業会計の健全性が将来的に担保できることが確認できております。 よって,現状の経営環境のもとでの予測は,急激な水道料金の引き上げは想定しておりません。水道事業の将来に御心配をいただいている水道利用者の皆様には,水道事業の経営状況について,広報かさおか並びにホームページ等によってお知らせしてまいります。 続きまして,4点目につきましてお答えいたします。 水道料金の見直し時期については,事業体ごとの経営事情が大きく影響すると考えます。一般的には,料金算定期間を定めて,この期間内に必要となる費用を積算し,この費用を料金として利用者に負担していただくというのが基本的な考え方です。現時点では,このたび上程した改定案のもとで,平成38年度までの10年間では,総収益が総費用を上回り欠損金は発生しない見込みとなっております。水道事業会計における資金残高は,平成44年度まで徐々に増え25億円程度になると見込んでおり,その後緩やかに減少する見込みとなっております。 お尋ねの料金見直しの期間については,現在策定中の水道事業ビジョンの見直しを4年ごとに行うことを考えております。これは水道事業ビジョンを策定して計画期間の10年の間に生じた経営環境の変化に柔軟に適応しようとするものでございます。この見直しの中で,料金収入についての検証を行いたいと考えております。 続きまして,5点目につきましてお答えいたします。 水道事業会計は,地方公営企業法に基づく会計でございまして,会計制度も一般会計とは異なり,独立採算が基本原則でございます。値下げのために一般会計から繰り入れるということは,利用者負担が原則である水道料金を税金で負担するということになり,公営企業制度の考えに則しませんので,値下げのために一般会計から繰り入れをするという考えはございません。あくまで,財務状況に見合った水道料金体系とし,公営企業会計である水道事業の独立採算の原則を堅持してまいります。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はありますか。 齋藤一信議員
    ◆4番(齋藤一信君) 市長,302円の水道料金の値下げ案でございますけども,市長の公約はあくまでも1,000円という認識でおります。よって,今回の値下げは第1段階であって,その後の値引きにリンクするものだというふうに,決して302円の単発値下げではないということを理解をしておる訳でございますけども,302円の値下げの判断というのは,今後の経営リスクを判断する最も重要な新水道ビジョンを根底としていなくてはならないというふうに私は思うんです。 だけど,市長はこのたび議会に新水道ビジョンを示す前に,302円の値下げ案を提案をしてきた。たとえ1円でも値下げ,値上げというのは私たち議会人にとって,市民の皆様に安心・安全の永続的な水道事業を市民の皆様に約束するというものでないといけないと思う訳でございますけれども,その最も必要な判断材料であるべき新水道ビジョンを打ち出すことないまま,私たち市民に302円の値下げを提案をしてきたということはいかがな理由なのか。302円まで今後施設更新コストを詳しく示されていない,それでも302円は大丈夫なんだというその判断材料,市長の真意を問いたいというふうに思います。いかがでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 新水道ビジョンに関しては,今中間報告が出てきておりまして,その内容を見た上での判断だという御理解をいただきたいという点と,私昨年の4月に市長に就任したときに公約の中で1,000円の値下げということを発表させていただいたということなんですけども,1,000円の値下げになると2億数千万円の原資が必要になってきまして,今言ったように水道事業会計そのものが赤字になったり,資金がショートしたりする可能性も出てきます。 したがって,一度に値下げというのは難しいというふうに思っていまして,第1段階として今回消費税込み302円の値下げを答申したということになりますが,今,私が市長になって1年経過する訳ですけども,今企業誘致が進んできて,企業の建設が進んできてる,雇用が生まれてきているという環境の中で,この流れを,人口増というか定住促進につなげたいという私自身の強い思いがありまして,先ほどの答弁にもなりますけど,一つブドウの房の中で,この水道代が周辺の自治体よりも高いということの存在が定住促進の一つのハードルになっては困るなという思いで,今までずっと水道代を値下げというのは検討してきて,歴代の市長,三島さんも検討してこられたと思うんですけども,それができなかった。ここで,たとえ302円であっても水道料を下げるということによって,やはりこのブドウがなお一層クラスターが充実してくる,定住促進に人々が笠岡に住みたいという促進の一部に私はつながるという判断しておりまして,今までいろんな水道代以外の施策に関してもお願いをしている,説明をさせていただいていると思うんですけども,そういったこととあわせてセットでぜひ考えていただきたい。 残りの部分に関しては,これは先ほど私の答弁にもありましたように,いろんな条件が整わないとなかなかこれは難しい。今の現状,水道事業体だけでやることは難しい。西南水道の域まで入っていかないとなかなか難しい。あるいは,人口が下げどまると,そういった環境,企業が誘致できて人口,雇用が増えて,水を使ってくれる市民の方が増えるといったようなことがはっきりと分かるという状況が判断しないとなかなか市民の理解も得られない。あるいは,先生方の理解も得られないんじゃないかという思いで,一旦はこの302円の値下げを通させていただいて,しっかりと定住促進につなげていく政策を打っていきまして,その後結果が方向性がある程度出たというふうに判断していただければ,次の提案をぜひさせていただきたいというふうに思っている次第です。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問。 齋藤一信議員。 ◆4番(齋藤一信君) 例えが難しいんですけども,僕はもともと営業マンですから,物を売って仕事をしていた訳ですけども,お客さん相手です。お客さん,安い方がいいでしょって言えば,そりゃあ10人が10人,安い方がええやってこう言いますよね。だけど,経営者からしたら,営業マンが原価も知らず今後自社の工場にどんだけ設備投資がかかるかも,どんだけ粗利を確保しないといけないかも分からぬまま,たったたったと安う売っていく。ましてやそれが経営陣だとしたら,そのコストの意識を認識していただいた上で,販売の単価というのは決まってくるんだろうというふうに思う訳です。 それにもかかわらず,十分な市長は議会側に説明をしたというふうにおっしゃるならそれまでですけれども,そうでないなら,302円の部分は市長になってみて下げれるというふうに個人的に判断したから,これは目をつぶってよということを言よんですか。真意を問いたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 岡本副市長。 ◎副市長(岡本裕也君) 齋藤議員さんの御質問にお答えします。 先ほど市長答弁にもありましたように,審議会で御議論,皆さん専門の先生にも入っていただいて御議論いただきました。審議会の答申によると,今後見込まれる水道の施設整備に必要なコストですけれども,今後20年間の平均投資額が年間約5億4,000万円,投資総額として約108億円。これは専門の先生方,市民の皆様方がまとめていただいた答申の内容です。これが必要なコスト,これが言ってしまえば安全・安心,強靱,持続可能に必要だというような試算なんですが,この試算の仕方です。これが厚生労働省の指導等により,考え方の一つとして,施設の耐用年数が延びてきているという実績があります。 今回の水道ビジョンについては,土木施設については1.5倍,建築施設については1.5倍,機械施設も1.5倍,管路も1.5倍,このように1.5倍で試算を行ってきたという計算なんです。水道施設といえば,御存じのように管路については地中に埋まっています。どういう状況なのかというのはなかなか判断がしにくいんです。こういったところのアセットマネジメントは難しい。ただ,地上に出ている施設,これが配水施設ですとかポンプです,これは人が日々点検を行いながら目で見てチェックをして,直していくという。これは長寿命化という行為です。この1.5倍というものなんですけど,例えばコンクリート構造物,実は1.5倍以上,日々の点検を行っていればもっと延びるんです。そういったことを,アセットマネジメントをしっかりやりましょうということを,これは上下水道部長が確認していただいて市長と私も確認したんですけども,最大限目に見える施設で点検を行うことによりどこまで長寿命化が可能かということで,先ほどの市長答弁があったように60億円まで,そうなると年間3億です,というところまで可能なのではないかというところの判断をいたしまして,その逆算をして,安全・安心,強靱,持続可能,これがどこまで担保できるのかというところを目で見てチェックを行って下げられる最大限が300円という価格になったという次第です。 だから,こういった意味でも,仮に値下げを行ったからといって,10年後,企業会計上の水道事業の運営が赤字に転ずるという時期も延びることもございませんし,日々の施設管理,長寿命化をしっかりやっていくことによって,年間の収支を抑えて最大限下げることは可能だというふうに判断いたしました。その点検をしっかり行った中で運営を行う場合においては,その運営を行うと内部留保がたまっていきます。内部留保がたまっていくということは,企業会計上,公益企業でございますので,よろしくないということでこれは市民に還元すべきということを先ほど市長答弁でさせていただきました。 こういったことを総合的に考えて,今回の値下げということとさせていただいた次第です。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 齋藤一信議員。 ◆4番(齋藤一信君) 今年度,まだ閉めてないと思うんですけども,閉めたら水道事業会計が14億円弱という認識でキャッシュフローがあると,内部留保です,認識ですけども,まず確認したいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 三縞上下水道部長。 ◎上下水道部長(三縞忠宏君) 現金は今おっしゃったとおりだと思いますが,いわゆる内部留保としましては,このたびの3月補正にもお願いしておりますが,約18億円に内部留保がなる予定でございます。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 齋藤一信議員。 ◆4番(齋藤一信君) 約15年後には25億円の内部留保になる見込みだというふうに市長が説明されました。300円の値下げをした場合,そのような内部留保金になるであろうと。その後,内部留保金を食い潰していくということになるんだろうと思いますけども,実際に市長が考える適正な内部留保金というのは,笠岡市の水道事業の適正な内部留保金というのは幾らだというふうな認識のもとにこの案を提案してきているのかお示しください。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) その前提条件となりますのは,人口ビジョンという笠岡市の人口が2040年に3万4,000人だったか,そういうなだらかな減少社会をそのまま続けていくという前提条件に立っての,今説明は内部留保が25億円ぐらい,10年後ですね,そういう想定をさせていただいているんですけれども,これは私自身も全市一丸となって企業誘致あるいは地場産業の育成,それによる雇用の拡大,人口減少の歯どめをやっている訳でして,その施策が今徐々に実を結ぼうとしている訳でして,その人口減少に今抵抗しているということをまず御理解いただいた上に,内部留保というのは大体一般的に民間企業でも言われてるのは,年間の売上高ぐらいの内部留保が健全かなという一般的な概念としてはあると思うんです。国の指針もそうなっているはずです。つまり,今水道事業部で10億円ぐらいの売り上げだと思うんで,そんなところじゃないかなというふうに思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 齋藤一信議員。 ◆4番(齋藤一信君) 302円税込みで今回値下げした場合には,何年後に,何十年後に内部留保金が10億円を割り込んでいくのか。また,今回値下げをせんかった場合,何十年後に内部留保金10億円と,そのときに水道事業会計が10億円なのか9億円なのか8億円なのか,それは何十年後なんで人口に対してどれぐらいの売り上げがあるか分かりませんけども,内部留保金10億円を割り込む段階というのはどれぐらいの年数でシミュレーションしているのか。ちなみに,審議会では50年,100年の水道安心プランを立てようという前提で検討されてる,市長が審議会側に提案をしている訳でありまして,50年,100年というふうに数字を書かれている訳でありまして,それを踏まえてどのようなプランを立てているのか,お示しください。 ○議長(栗尾順三君) 三縞上下水道部長。 ◎上下水道部長(三縞忠宏君) 先ほど申し上げましたように,300円を値下げした場合には,10年後には25億円の内部留保になる予定でございます。300円を値下げをしない場合,現行料金のままいかない場合は,20年後に40億円程度になる予定でございます。 それから,じゃあそれが10億円程度,いつに切るかということにつきましては,まだ随分先のことで前提条件となります水道事業についての環境がいろいろ変わりますので,具体的な何年後に10億円程度になるかということは試算をしておりません。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 齋藤一信議員。 ◆4番(齋藤一信君) でしたら,15年後に25億円の安心プランと20年後に値下げをせんかったら40億円の安心プランということでよろしいかというふうに思います。これをいかに市民が判断をしていくかということであろうというふうに思う訳でございます。 先ほど,市長の答弁で,302円,公約に沿った302円以上の値下げをする場合の要件をお示しいただいたというふうに思います。5つ,まず内的要因として,1点が笠岡市の人口減少に歯どめをかけること,2点目に雇用増大に伴う水道の使用量が増えること,3点目に周辺市町村と比較し笠岡市の競争力が高まることということで内的要因を示していただきました。外的要因として2点ございました。1点目が原水費の取り組みが進展することということ,2点目で広域連携による効率化がなされること。以上5つの要件が全て満たされなければ,次なる値下げ案は提案しないという認識でよろしいか。302円の値下げ案の通る通らないは別にして,その後の話をしております。認識をお尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 基本的にはそういうことになると思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問はございますか。 齋藤一信君。 ◆4番(齋藤一信君) 基本的にが物すごいひっかかるんですけども。 そこの部分は基準として認識をしていきたいというふうに思う訳でございますけども,最後になります。今回市長が302円以上水道料金を値下げする場合は,先ほど言いましたように5つの要件をお示しをいただきました。 さらに,市長の答弁で,今後の水道事業への取り組みとして3つの方針を打ち出していただいた訳でございます。おさらいをしてみますけども,水道事業の経営状況の情報を市民へ周知徹底をします。2点目が,4年ごとの水道ビジョンの見直しの中で水道料金改定の検証を行います。3点目が,水道料金値下げの財源として一般財源の繰り入れはせず,水道事業の独立採算制の原則を守りますということの方針を示していただいた訳でございます。 以上のことを踏まえまして,市長公約として水道料金の値下げについてしっかりと検証また判断をしていきたいと考えております。 最後になりますけども,平成8年,笠岡市水道川柳入選作品を紹介したいと思います。市議会議長賞の川柳でございます。 「山奥に 水道が来て 子が戻り」神島の方が議長賞です。 もう一個別の川柳。「電話口 水道引けたと 弾む声」 もう一つ。「島暮らし 水の苦労を 子は知らず」 ということで,いずれも笠岡市の市民の水道に対する思い,その歴史がうまく表現をされているんだろうと思います。もう一回,「山奥に 水道が来て 子が戻り」。 笠岡は,水は笠岡市民にとって,どの町よりも大切な思い入れの深いものでございます。どうかこの水道事業の運営に当たり,再び山奥にも子が戻ってくるように,執行部また議会も一体となって真剣に議論をお願いをいたしまして,私の質問を終わります。 ○議長(栗尾順三君) 以上で公明党齋藤一信議員の質問を終結します。 約10分間休憩します。            午前10時32分 休憩            午前10時42分 再開 ○議長(栗尾順三君) 休憩を解いて会議を再開します。 続きまして,徳清会の代表質問を行います。 徳清会の質問時間は50分以内です。 徳清会12番馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) おはようございます。 我が徳清会は,栗尾順三議長,森岡聰子議会行政会改革特別委員長,仁科文秀環境福祉委員長,東川三郎建設産業委員長,そしてこの3月で初質問をされる大山盛久です。そして,私馬越の6人です。どうぞよろしくお願いいたします。 元防衛大臣の北澤俊美さんが次のように言っています。 議会の軽視は民主主義の終わり,首相は謙虚であれ。 実は,この発言にはその前の歴史があります。小渕恵三氏が首相になった際,唐の太宗の帝王学から,偏信を捨て兼聴せよという言葉が贈られたそうです。偏信の偏は偏ると書き,信は信ずると書きます。兼聴の兼は兼ねると書き,聴は聞くという字です。偏信とは,1人の言うことだけを信用するということであり,兼聴は多くの率直な意見に耳を傾けるという意味だそうです。 偏信を捨て,兼聴せよを肝に銘じながら,質問に入りたいと思います。 今回は代表質問ですから,実は6項目もあり,質問するだけでもしばらく時間がかかりますと思いますので,どうぞよろしくお願いいたします。 1項目め,小林市長が就任されてから1年がたとうとしています。長かったようでもあり短かったようでもあります。自分自身で評価する中での,この1年間に対する思いを反省も含めてまずお聞きしたいと思います。 次に,来年度に向けて,機構改革に対する思い,また人事異動に対する考え方をお聞きしたいと思います。 もう一つは,最重要事項だと思いますが,初めて実質的に新予算編成もされましたが,新予算に対する思いをお尋ねします。 2項目め,公共施設の更新問題についてお尋ねします。 昨年6月,笠岡市でも公共施設等管理計画がされました。他の自治体と比べて本市は人口5万人の町としては,集会施設,教育施設などの箱物が多く,370施設もあります。しかも,築20年以上の建物が80%以上,築50年以上の建物も約10%あります。道路や水道,橋梁などを除いたこうした箱物の管理運営費は,教育施設も含めて年間20億円以上かかっています。今後40年間では,1,096億円以上になるとの試算も出ています。莫大な数字であります。 財政状態が決して盤石とは言えない本市の将来に,このような公共施設の更新問題が大きな影を落としはしないかと危惧しています。 以下,4項目の質問をします。 1,計画では,施設について,10年後までに7.2%の削減,20年後までに15.9%,30年後までに23.1%,40年後までに25%削減することを目標としています。1つの例として,市営住宅についても,10年後までに現在の940戸を最低でも130戸減らすとしています。 一方で,新給食センターの建設など,延べ床面積が増える要因もあります。また,10年後までに7.2%削減するといいますが,そのためには毎年1,700平米の施設の削減,ちょうど市立図書館1個分を毎年削減していく数字になると昨年の議会答弁で総務部長が答えています。 箱物370施設それぞれに現在は必要性が認められている施設ですが,いつまでにどのように削減するのか,その計画をお尋ねします。 2,1の実施によって,経費はどれだけ削減するのか。本市の財政にどのような影響を与えるのかをお尋ねします。 3,地方創生,地域の活性化という観点から,本市では学校の統廃合を平成31年度まで一時保留としています。そうすることによって,地域へどのような効果が生まれているのか。また,今後の公共施設の更新,存続問題の視点からは,どう捉えているのかお尋ねします。 4,施設に370もある施設の利用率,将来への活用などを見据えた再配置,民間との連携や複合施設の推進などについての考えと計画をお尋ねします。 3,地域共生社会の実現に向けてを質問いたします。 地域共生社会の実現に向けて,厚生労働省の「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部が,この2月7日に概要を発表しています。公的支援の縦割りから丸ごとへの転換とともに,我が事・丸ごとの地域づくりを育む仕組みへの転換を目指しています。そして,地域共生社会の実現のために,次の4つの柱を掲げています。 1,地域課題の解決力の強化。2,地域丸ごとのつながりの強化。3,地域を基盤とする包括的支援の強化。4,専門人材の機能強化,最大活用であります。 1つの参考事例を取り上げると,長野県松本市にヘルスケアプラットホームの役割を担う松本地域健康産業推進協議会があります。大きな特徴は,1つの目標として,企業,金融機関,事業者などが参加することによって,ヘルスケア関連産業の育成,集積も目指していることであります。 また,経済産業省においても,健康寿命延伸産業創出推進事業を予算要求しています。慢性期医療から予防健康管理へのシフトにより,約9.8兆円の医療費削減効果を試算しています。 さらには,内閣府も共生社会政策をあらゆる分野で打ち出しています。子供,若者育成支援,青年国際交流,子供の貧困対策,高齢社会対策,障害者施策,交通安全対策などであります。 我が笠岡市での地域共生社会の実現に向けての根本的な考え方,方向性並びに組織及び政策についてお尋ねいたします。 次に,文部科学省においても,共生社会の形成に向けてとの題で基本的な考え方を発表しています。その中でもとりわけ目立つのが,インクルーシブ教育システムについてであります。笠岡市での共生社会及びインクルーシブ教育システムについての考え方と実現についてお尋ねします。 4項目め,働き方改革についてお尋ねします。 働き方改革について,基本的な考えと実行政策についてお尋ねします。今や,働き方改革は日本の最重要課題となっています。政府も本腰を入れています。2つのポイントがあると考えます。 1つは,長時間労働の撲滅であります。睡眠時間を削って働くことが続けば,当然のことながら健康に影響があり,日々の生産性は落ち,自己学習する時間もなくなります。やはり,トップの考え方であり,上司の考え方だと思います。日本における今までの上司は,残業してでも仕事をする考えで人生を送ってきており,長時間残業のDNAが刻み込まれていると思います。それでも,考えを変えていかなければならないのが,今のこれからの日本だと思います。 ただし,労働時間削減において,悩ましいのが市民との接点の場面と市民感覚だと思います。でも,恐らくそれを言っていては,働き方改革は少しも前進しないと思います。市長がかわられた今こそチャンスだと考えますが,いかがでしょうか。 2つ目はもっと大事なことだと思いますが,職員の意識を変えていって生産性向上を重視しなくてはいけないと思います。しかし,それはなれたやり方を変えることであり,当初は手間もかかり不安もあると思います。だからこそ,このたびの機構改革を機会にゼロから見直しすべきであると考えますが,いかがでしょうか。お尋ねします。 5項目め,笠岡諸島の観光政策と交通政策についてお尋ねします。 3月18日に,いよいよ住吉港の笠岡諸島交流センターが使用開始されます。島の人たちはもとより,多くの市民の方々からも新しい海の玄関口として大いに期待されています。利用方法として,1,定期旅客船待合所,2,地域コミュニティ等の活動場所,3,地域創生コモンズ及び各種域学連携事業の実施,4,離島振興に関する諸事業の実施とあります。せっかくですから,全国に向けてできるだけ具体的な宣伝活動をすべきであると考えます。 さらには,まだまだこれから知られていく情報もあります。実は,しま山100選に国立公園特別地域の名勝地,白石島の立石山と六島の大石山が選ばれているという事実です。全国でも2つの島の2つの山が選ばれているのは珍しいです。しま山100選には標高1,000メートル以上の山は少なく,体力を余り気にせずに頂をきわめられる低い山が中心で,1年を通じて楽しめる山が多いことも魅力です。これからの観光政策について,お尋ねします。 ただし,その際に大きな課題もあります。船の便です。 今の状況は,島の人たちにとっても要望があって便利がよくなっています。ところが一方で,観光客にとってはいま一つ不便だという声もあります。 小林市長の重点項目の一つでもある交通政策についてもお尋ねします。 6項目め,スポーツと文化の振興についてお尋ねします。 小林市長のスポーツと文化の振興に対する基本的な考え方をお聞きしたいと思います。 具体例を挙げてみますと,先月の2月9日に笠岡応援大使として,有森裕子さんに委嘱されました。笠岡思民大使の名称を変更してまで,スポーツに力を入れようとしているように感じられます。今後のスポーツに対する思いをまずお聞きします。 次に,文化についてですが,音楽における参考事例を挙げてみます。 3月12日には音楽のまちづくりおのみちの一環として,NHK交響楽団メンバーによる弦楽四重奏が計画されています。主催は尾道市と中国新聞備後本社です。さらには,3月18日には,倉敷市では倉敷にゆかりのあるプレーヤーによる室内楽コンサートが開催される予定です。主催は倉敷市と山陽新聞社と倉敷市文化振興財団です。また,隣の福山市の枝廣市長は,バイオリンをみずから弾かれるそうです。音楽に理解を深めて,積極的に主催,後援,協賛されるとかお聞きしています。音楽を含めた文化の振興に対する思いをお聞きします。 以上で1回目の質問を終わります。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの徳清会馬越裕正議員の1項目めの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 徳清会を代表されましての馬越議員さんの御質問にお答えいたします。 まず,1項目めにつきまして,この1年間に対する自己評価と来年度に向けての思いでございますが,立真会を代表されましての坂本議員さんの御質問にもお答えいたしましたように,私は昨年4月の市長就任以後,笠岡市では初めての純粋な民間出身の市長として,全力で市政運営に取り組んでまいりました。 一方,この間には,私の不注意や認識不足から,議会や市民の皆様に御心配をおかけしたこともあり,これまでを振り返ってみますと反省を重ねる日々であったように思います。行政には,必ず踏まなければならない手順があることを再度認識し,手続に不備が生じないよう留意してまいります。 私はこれまでの市役所の常識にとらわれることなく,民間人の時代に培ったさまざまな経験や手法を積極的に市政運営に取り入れ,時代の流れに呼応した行政運営に努めてまいりました。そして,市民目線に立った市民第一主義,市民の皆様と直接対話する現場第一主義,スピード感のある意思決定と施策の推進など,私自身が率先して実行してまいりました。こうした私の考え方は,1年を経て少しずつではありますが,市役所内にも浸透してきているのではないかと考えております。 次に,来年度に向けて組織機構改革に対する思いでございますが,先ほど申し上げました市民第一,現場第一という考え方をもとに,市民に分かりやすい組織,新たな施策や事業に積極的に取り組む組織,効率的かつ効果的に事務事業を進める組織にすることで,さらなる市民サービスの向上を図りたいという気持ちで組織機構改革を行いました。 次に,人事異動に対する考え方でございますが,第7次笠岡市総合計画策定推進を基本にして,管理職におきましては若手職員を登用し,管理職としての資質,マネジメント能力を早い段階で身につけてもらい,新しい価値観を持って積極的に業務の見直し,改善を行ってもらいたいと考えております。また,職員にはさまざまな部署で経験を積み広い視野を持ってもらうため,1部署に長くならないよう異動を考えております。 次に,新予算に対する思いでございますが,平成29年度予算は私にとりましては市長就任後初めての当初予算でございます。予算編成に当たっても,やはりまずは入るをはかりて出るを制するでございます。坂本議員さんへの回答の中でも申し上げましたが,一般財源の見通しは非常に厳しいものでございますので,経営感覚を持って予算計上するべき事業を検討いたしました。その結果,予算は前年度よりマイナスとなりましたが,私の思いを込めた新たな事業はしっかりと計上できており,明るく元気な笠岡づくりへの第一歩となる予算になっていると考えております。 施策としては,産業振興,市民サービスの向上,住民自治によるまちづくり,福祉の充実,子育て支援と教育の充実について力を入れておりますが,特に子供の貧困問題やひとり親等で苦しい生活を送っている方などに対しての手を差し伸べるとともに,子供たちの将来の可能性を伸ばしていきたいという思いを込めております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの執行部の答弁に再質問ありますか。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) この項目は,立真会の坂本公明議員の質問と答弁とほとんど重なってますので,ちょっと違った観点から質問をさせてもらいます。 先ほどの市長答弁の中で,市長は市役所の常識ということを言われました。市役所の常識とはどういうことなのか。それと同時に,毎回市長は民間出身,民間出身という民間を強調されていますが,民間とはどういう意味で言われているのかお聞きしたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 端的に申しますと,与えられた仕事,指示を受けた仕事はしっかりとそつなくこなすというのが,私にとって市役所の常識かなというふうに思っています。 以上です。 あ,それからもう一つは,民間の感覚ということは,採算性を意識するという。御存じのとおり一般財源というのは市税と交付税から成り立っている訳ですけれども,民間を意識するという意味では,この市税の部分をしっかりと意識した政策を打っていくと。交付税は交付税でいただきたいんですけれども,国も1,000兆円以上も借金があり,非常に厳しい財政運営をしている中で,なかなかこれから今後のことを考えると交付税が増えていくという訳にはいかない訳です。しっかりとこの住民税,固定資産税,軽自動車税やたばこ税といったような笠岡市に戻ってくる市税をしっかりと基本にして考えていくという意味で民間の感覚と申し上げました。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) まず,民間という意味のことですが,実は我々議員もほとんどの議員が,私は民間出身だと思ってました。そして,初めてなられた方あるいはもうベテランの方も含めて,いろいろと行政というか執行部とのやりとりの中で切磋琢磨してきていると思います。 ところが,市長におかれましては,1年間が長いというか短いというかそれは別問題として,全くそこら辺の反省というか,あるように見受けられません。そこで,私はそこはやっぱり謙虚に反省してもらいたいという意味でこの項目の質問をしておりますが,もう一回,自分の言葉で反省ということに対する表現をしていただきたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 市長になって11カ月ぐらいたつ訳ですけれども,いろんなミスを私自身犯したと思うんです。失敗の連続であったというふうに思うんですけども,そういった中で,ボトムアップっていうことを意識してやると,どうしても沈滞してしまう,物が進まない。先ほど最初の話に戻るんですけれども,与えられた仕事を,やるべき事をそつなくこなすというのが公務員意識だというふうに申し上げましたけども,私は常々失敗を恐れないで,責任は俺がとるからということを常々言ってきた訳ですけれども,その背景にあるのは,2番目の話にもなるんですけども,笠岡市そのものが非常に借金を……。 民間企業出身であれば御存じだと思うんですけども,借金を減らすということは民間企業はさほど難しいことではないんです。借金を減らすということはどうすればいいかと言うと,売り上げを落とせばいいんです。単純に売り上げが減れば必ず借金は減ります。というのは,仕入れが減るから。これは一般的な構造で,売り上げが減れば仕入れが減ります。仕入れが減れば借金はおのずと減ると。ただし,それは既に将来を見据えて考えると,結局シュリンクしているだけなんです,組織が。小さくなっているだけなんです。それでは,今会社にいる従業員も養えない,1人減らし,2人減らしという作業を続けていけば,いつまでかはずるずると会社はもつんです,その商権がある限り。 ところが,今は笠岡市が既に笠岡市5万人のこの組織を維持するためには,このままどんどん借金を減らしていくと,どっかで払うべきものが払えないという状態になっていきます。その典型的な例が市民病院ということになる訳です。それを私は変えたい。それを変えることを市民の人たちが期待して,私を市長に押し上げてくれた訳です。 したがって,私は民間の経営感覚で,その売上高を増やす努力をしなきゃいけないんです。それによって利益も上がる。あるいは,それによって雇用も増える。つまりその会社という意味で言えばです。それを私は今実行しようとしている。その過程の中で,半歩先に出てしまったり,あるいはいろんな失言があったり,あるいはルールを無視したように思えるような行為がある,そんなことはないんですけども。それは執行部としっかりこれから話し合って,ルールは遵守してやっていこうとは思うんですけども,目的はそこにあるということを御理解いただいて,やっぱり市税をしっかり増やしていく,それが一番私は笠岡市にとって大事なことだろうと。そのためには,企業誘致をする,仕事をつくる,定住促進をして人口を増やしていく。人口の減少を下げどめる,そういうことが笠岡市の将来にとってプラスになるというふうに私は信じて今やっています。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正君。 ◆12番(馬越裕正君) 先ほど答弁が違うという表現がありましたけど,それはそれとして,若手職員を登用するという表現をされました。それで,さっきの答弁の中では,失敗は自分が責任とるという言い方もされました。私は,この人事異動のときに一番心配するのが,若手登用すること自体を反対する訳ではありませんが,若手を登用して,そこで万が一ということは大いにある話として,失敗したときは市長はどうフォローするんでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 失敗したときにどうフォローするか。 この若手の登用ということに関して申し上げますと,平成30年度,来年の4月から第7次総合計画がスタートする。今後の8年間の笠岡の計画を今,今年一年でつくっていこうということになっている訳でして,この4月に就任するあるいは継続してやっていただくであろう課長の皆さんと私は,ある意味第7次総合計画の運命共同体みたいなものなんです。大体課長になるのは50前後だと思うんですけれども,その人たちが今後の50代の人生を全てかけて,この第7次総合計画の実行,実施をやっていただく訳です。だから,私自身もいつまで,この残りの3年間をかけて,一生懸命彼らとともにやっていくということになる訳でして,その大事なこの計画を実行するのに,人が入れかわったり,責任がどこか明確にならなかったりするんじゃなくて,あなたがこの8年間やるんだよという意識を持ってもらいたいという意味で,できるだけ若い人たちという組織編成にしたつもりです。 その過程で,この第7次総合計画を実行する過程の中でいろんな高いハードルがありますから,やはりちょっと無理だったかなというか,難しいハードルがあって困難な状況に陥るかもしれませんけども,責任のとり方っていうのはもちろん私自身が最終責任者でありますから責任をとりますけども,やはり私も彼らと一緒になって現場に行って私自身が一つ一つ解決していく。この1年間もそういうことだったんですけども,それを繰り返しやっていく。皆さんと一緒になって私が現地に行く。直接市民の方々とその問題解決に向かって一つ一つ話をしていく。これが責任のとり方だと私は思っています。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 1項目めの質問を閉じて,2項目めの答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 2項目めの1点目につきましてお答えいたします。 箱物施設については,財政状況や人口減少に応じて施設総量を縮減するとともに,新規整備を抑制し,施設の複合化と運営の効率化の推進を図ってまいりたいと考えております。このため,昨年6月にお示しした公共施設等総合管理計画では,10年後までにマイナス7.2%,1万6,700平米の削減を最低目標にしております。具体的な取り組みを申しますと,市営住宅については,笠岡市公営住宅等長寿命化計画の中で,現在の940戸に対しておおむね130戸を減らす方針としています。平成27年度では,八幡平市営住宅3棟132平米の解体を行い,平成28年度では園井及び神島外の市営住宅6棟約200平米の解体を行う予定としております。 次に,幼・小・中学校施設について,本市の人口減少に伴う園児,児童・生徒数の推移に応じて校舎の縮小を検討し,行政サービスが低下しないよう延べ床面積の縮減を進めてまいります。平成28年度では,笠岡小学校の一部校舎474平米の解体を行ったところでございます。その他の施設といたしましては,平成28年度に,笠岡保育所684.84平米の民間への譲渡や旧飛島教員住宅122平米の解体などを実施し,順次延べ床面積縮減の取り組みを進めているところでございます。 なお,馬越議員の御心配のように学校給食センターなどの建設により延べ床面積が増える要因もございます。今後は,老朽化や耐震性などの面で課題があり,緊急性の高い施設,例えば市役所本庁舎,市民病院は災害時に活動拠点となる施設であり,これらの施設を対象に更新や大規模修繕とあわせて,箱物施設の集合化,複合化を進め,目標の達成を目指してまいります。 こうした取り組みを進めることにより,人口減少や少子・超高齢化社会の進展などの環境の変化に応じた施設総量の縮減を図ってまいりたいと考えております。 続きまして,2点目につきましてお答えいたします。 昨年6月にお示しした公共施設等総合管理計画の目指すべきところは,老朽化した公共施設の予防保全による長寿命化や施設の統廃合や機能の複合化により,総量の抑制を図り,その更新費用の縮減と平準化を実現することにより,次世代に過度な負担がかからないようにするところにあります。このため,今後の箱物施設の更新料と管理運営費削減のシミュレーションを行った結果,財源不足を解消する目安として,削減目標は,この質問の中でもありましたような設定としております。 削減目標に対する削減効果額については,公共施設等総合管理計画でお示ししている経費削減のシミュレーションを前提とした場合,10年後が約3億6,000万円,20年後が約8億円,30年後は約11億5,000万円,40年後は約13億円の高価格が見込まれます。しかし,公共施設は単に市民サービスを提供する場所ということではなく,市民の生活を守るという視点で,効率面だけを重視することもできません。今後は,管理運営経費の縮減とともに,コストに見合った受益者負担のあり方も検討し,継続的に施設の機能やサービスの提供ができるようさらに効率的,効果的な行政サービスの実現を目指すこととしています。 続きまして,3点目につきましてお答えいたします。 学校規模適正化計画につきましては,御承知のとおり該当する地域において,保護者や地域の皆様方に説明を行いました中で,統廃合を進めると地域が廃れる,地方創生を進めることと統廃合を進めることとは矛盾するのではないか等の御意見をいただいた経緯がございます。 そういった状況の中で,笠岡市と教育委員会が,地域と行政とが力を合わせ一体となって地方創生を推し進めるという方針の中で,地域の意向を伺い,柔軟な対応を行うこととして,一時保留という方針をお示ししたところです。笠岡市では,笠岡市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定して1年半が経過し,その間地方創生に資する取り組みを行ってまいりましたが,統廃合対象地域においては,現時点で目に見える成果は上がっておりません。引き続き,総合戦略に基づく諸施策に取り組む中で,統廃合の方向性を検討してまいります。 幼・小・中学校施設については,園児,児童・生徒数の推移,教育環境等の状況及び学校の配置状況を踏まえ,建てかえ,老朽化等による除去,周辺施設との複合化などの手法を検討し,地域住民と十分な協議を行いながら,小中一貫校を推進し,行政サービスが低下しないように,延べ床面積の縮減を進めてまいります。 続きまして,4点目につきましてお答えいたします。 公共施設総量縮減を検討していくためには,客観的な視点で施設を評価することが重要になりますので,平成29年度からは箱物施設の一次評価として施設の利用者数及び管理経費等から費用対効果,コスト要件,利用要件の3つの指標から各施設を評価してまいります。さらに,2次評価として,耐震性や劣化状況,建築年など施設の物理面から見たハード仕様と一次評価で見られた費用対効果などの2つの視点から,クロス評価を行い,維持,改善,転用,建てかえ,廃止など今後の施設の方向性の素案を作成してまいります。 施設ごとのコストサービスなどの分析を進める中で,建てかえ,老朽化等による施設の除去,周辺施設との複合化などの手法を検討し,市民,市議会の皆様とコンセンサスを得ながら,個別施設の集約,廃止,複合化等の個別施設計画としてお示しすることとなります。また,施設の運営面において,これまで本市は市民文化施設やスポーツ施設における指定管理者制度や,道の駅でのPFIによる運営などにより効率的な行政サービスの提供に取り組んできており,今後も箱物施設の維持管理等においては,PFI等の事業手法を用いた民間活力の導入に向けた検討を行ってまいります。 民間のノウハウを活用した公共施設の運営を行うことで,コストを抑制し,少子・高齢化の進展に伴う年齢構成や市民ニーズの変化などに対応して,必要とされる施設については機能の複合化をさらに推進することにより,複合的にサービスの維持向上を図ってまいります。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問。 馬越裕正君。 ◆12番(馬越裕正君) 丁寧な御答弁ありがとうございました。 ここでまず,先日藤井議員の質問の答弁の中で,市長が市民プールをやめてグラウンドゴルフ場にするとかという表現をしたと思うんですけども,これは具体的にいうとどういうぐあいにするつもりなんでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 田中建設産業部長。 ◎建設産業部長(田中早苗君) 現在,運動公園のプール,50メーターと25メーターと幼児用の3つありまして,50メーターが以前から水が漏水するような状況がたびたび見られておりました。これまで何遍か修繕をして持ちこたえておりました。それと,もう一つはろ過能力が現在の基準からいいますと若干不足しておりまして,水質が安定的に保てません。こういう現状を抱えながら運転しておりましたが,今回も漏水の課題が起こりまして,それを修繕すると見積もりが莫大にかかるということでありまして,50メーターが果たして必要なのかどうなのか,更新をすぐにする余力があるのかどうか,いろいろ検討した結果,当面周辺の施設も考えまして,25メーターと幼児用のプールの施設の状況を諮って運営していくことに決めました。50メーターは当面,廃止をいたす方向を昨年度決めております。 そのまま廃止をして取り壊すのもお金がかかりますが,当面何かに有効利用する手だてはないかということで,当面施設の水がたまりますので,漏水してるからたまらないと言えばたまらないんですが,雨水を排水するために,追加の排水穴をあけまして,基面をフラットにすることによって,何かに有効化と,例えば,当初はフットサルのようなものも考えましたが,最近グラウンドゴルフの専用コースに一本化ということが決まったと私はお聞きしておりますが,そういうことで,今度はあとは危険防止対策,例えば周りにフェンスとか,こういった施設をしてグラウンドゴルフ協会の御要望にお応えするという方向で,現時点では考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) もう決定しているようなので,今さら言ってもしょうがないのかと思いつつ,あそこをグラウンドゴルフ場にして,先日の藤井議員が夏場に暑いときにとか考えたときには,逆に例えば今表現されたフットサルとかそっちのほうがよかったんじゃないかと思ったりはするんですけども,決定事項かどうかは分かりませんけども,もう決定なんでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 福尾教育部長。 ◎教育部長(福尾雅俊君) 50メートルプールの跡地利用を種々検討した中で,先ほど田中部長のほうからも答弁ありましたけども,そこを有効利用したいと。グラウンドゴルフの専用コートというか練習場というふうに捉えてます。50メートルの敷地でありますので,かなりのスペースがとれます。ただ,グラウンドゴルフの一般の専用コースとなりますと50メートルのロングホールが必要という形になっておりますので,必要最小限の範囲での整備で有効に活用できる方法はないかと。グラウンドゴルフも専用的にもできますし,ほかの利用も可能かなということで有効利用したいということで考えております。 クラブハウス等々でございますけども,暑い時期でございますと,プールの管理棟がございます。そちらにトイレ等々もございますし,そういった形での利用も可能になるというふうに考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 市長が毎回言われる市民第一とかという意味で言われて,そこがどこまで要望があったのか分かりませんし,私は幾ら聞いても疑問だということでこの項はもうしょうがないからやめますけども,市長に質問したいんですけども,20年,30年単位で物事を考えないとだめだというのが公共施設の更新問題だということは重々分かった上であえて質問します。 市長の任期はあと3年なんです。その3年の間に,例えばこの市役所庁舎あるいは市民病院というのは,市長とすればどうしたいんでしょうか。お尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 先ほどの補足説明なんですけども,今グラウンドゴルフは,運動公園はマンションの前の多目的広場というところで皆さん今高齢者の方々がグラウンドゴルフをやっていただいているんですけども,グラウンドゴルフをやられてる方々の要望として,夏暑いんだけど日差しを遮るところがないと。そこにテントとか何か設けてくれないかという強い要望があったんですけども,そういった中で,25メートルと幼児用のプールが隣にあって,夏になると特に夏休み,子供たちがあそこのプールで遊ぶ訳です。その隣には高齢者の方々があそこでグラウンドゴルフをやっていただいて,暑かったらクラブハウスに入っていけば涼しい訳ですし,トイレもありますし,そういったことが両方できると。そのかわり,多目的ホールはこっち側に移動してもらって,多目的ホールは非常に要望が強いサッカー,子供たちが休みの日にサッカーをやるところがないというのがありまして,そういったことに,場所は狭くなるんですけども活用して,子供だったら大丈夫だと思うんですけど活用してもらえばという,こういう市民からの要望で移動しているということを御理解いただきたいと。 それで,公共施設,市役所庁舎とそれから市民病院の任期中の考え方ということになると思うんですけども,これはもう既に40年以上経過して,耐震化工事ができないということはないんですけど,やれば新規に建てかえるのとほとんど同じぐらいのコストがかかってしまうということになってしまって,それが災害時の中枢となる訳ですけども,それで機能が果たせるのかという。熊本の震災でいえば,宇土市の市庁舎ビルを皆さん思い浮かべる訳なんですが,正直言いまして,非常に今この任期中にどうこうするというのは非常に厳しいものがある訳です。しっかりと第7次総合計画の中でそういったことも織り込んで,市民の方々がもしも万一のときにしっかりと災害対策本部としての機能が果たせる,あるいは救急の機能が果たせる施設を持っていきたいとは思いますけども,任期中ということになるとなかなか難しいかなというふうに思っています。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 2項目めの質問を閉じて,3項目めの答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 3項目めにつきましてお答えいたします。 平成28年7月に,国は地域共生社会の推進という新たな地域福祉構想を打ち出しました。これは,地域でお互いに支え合って生活することを我が事として考え,これまでの子供,高齢者,障害者などの縦割りになっている公共サービスを,それぞれの分野の垣根を越えた総合的な支援サービスとして丸ごとと捉えるものです。要するに,2025年を見据えて高齢者の支援にとどまらない地域包括ケアシステムを考えています。 笠岡市におきましても,地域福祉の基本的な考え方として,子供から高齢者まで,あらゆる世代の人々が安心して生き生きと暮らしていくことができるまちづくりを目指しています。全国的に2025年に向けた地域共生社会の実現に向けた仕組みづくりを課題とする流れの中で,笠岡市も同様に認識しており,そうした方向で取り組んでいこうと考えております。 こうした保健,福祉分野の旗振り役割を担っていく専門部署を,この4月,組織機構改革において健康福祉部内に地域包括ケア推進室として設置しようと考えています。 取り組みの主なものとしては,子供から高齢者まで全世代を対象に,公的サービス制度の縦割りによるすき間をなくす支援とともに,疾病予防,医療から介護,福祉までを総合的に調整する役目を担っていきます。そのためには,医療機関を初め,介護事業所,福祉事業所,民間企業,NPO団体や地域のボランティアなどの関係する団体が互いに連携するネットワークづくりを進め,それぞれの専門性と役割分担において,相互に協力できる仕組みを整えていきたいと考えております。 丸ごとの包括的な支援体制を整えていく中で,新たな支援サービスが求められる状況に応じて,馬越議員が例示されている松本市を参考にしながら,新たな支援サービスを関係団体や民間事業者と一緒に考えていきます。また,市役所の中では,健康寿命延伸にかかわる各施策を総合的に調整するとともに,住民の方が市役所に来庁された際に,福祉分野のどの部署に相談してよいのか分からない場合に,福祉相談の入り口としての役目も担っていきます。 保健福祉分野ごとに,制度に基づいた縦割りによる公的サービスの提供から,分野をまたがる複合的課題などに対し,保健福祉行政の横断的な包括的支援を推進してまいります。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 淺野教育長。 ◎教育長(淺野文生君) 続きまして,共生社会及びインクルーシブ教育システムについての考え方と実現につきましてお答えをいたします。 共生社会とは,誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合い,人々の多様なあり方を相互に認め合える全員参加型の社会であると文部科学省は定義しておりまして,本市もその定義のもと,インクルーシブ教育システムの構築に向け,特別支援教育に取り組んでいるところでございます。 インクルーシブ教育システムにおいては,障害の有無にかかわらず全ての幼児,児童・生徒が同じ場で学ぶことを目指すと同時に,個別の教育的ニーズにある幼児,児童・生徒に対して,事実と社会参加を見据えて,その時点での教育的ニーズに最も的確に応える指導を提供することができる多様で柔軟な仕組みを整備することが重要でございます。 学校内におきましては,誰もが安心して学ぶことができるユニバーサルデザインの考え方を取り入れた学校づくりが重要課題となっており,平成27年度から28年度にかけて金浦中学校におきまして,「すべての生徒のわかる・できるを目指した授業づくり~ユニバーサルデザインの視点を教育に取り入れて~」という研究テーマで研究を行いました。研究発表会で教室の環境整備から授業方法に至るまで,さまざまな視点から成果を発表したところでございます。このような研究発表会を通しまして,特別支援教育の基本的な考え方について,全教職員が理解できるよう努めております。今後は,この発表をもとに各校がそれぞれの実態に応じた実践として広げていくことが肝要と考えております。 また,平成29年度には,小学校教諭1名を独立行政法人国立特別支援教育総合研究所の特別支援教育専門研修に派遣し,終了後はブロックリーダーとして研修成果をもとにしながら,小・中学校での授業に生かす取り組みを進めていく予定でございます。 こうした取り組みを地道に続けていくことで,本市のインクルーシブ教育が推進され,共生社会を築いていくことにつながるものと考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) これから私は再質問を何点かさせてもらいますけども,全て御答弁は副市長にお願いしたいと思います。副市長にお願いする理由は,後の4点目ぐらいの質問で分かると思いますので,お願いします。 まず,第7次笠岡市総合計画基本構想の中の第2章に,まちづくりの基本理念という項目がありまして,その中で協働と共生による市民主役の笠岡づくりということで,協働と共生という言葉があります。先ほど教育長からも説明いただいたんですけども,副市長からもう一度,協働と共生という言葉について説明をお願いいたします。 ○議長(栗尾順三君) 岡本副市長。 ◎副市長(岡本裕也君) 馬越議員さんの御質問にお答えします。 協働というのは,笠岡でいうと協働のまちづくりというところに活動が代表されるんですけども,ともに対等の立場に立ってともに働き,活性化させるということと認識しております。共生というのはともに生きると書くんですけども,そういった活動を通じながらよりよい生活環境を含め,教育環境を含め,つくっていくという認識でございます。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 私もこの件に関しましてはまだ勉強中でありまして,ちょっと違った角度からいろいろ質問するかも分かりません。 先ほどの市長答弁の中で,保健施設部内に地域包括ケア推進室というのを設けるということが機構改革にあります。その場合に,この共生という言葉から意味して,市民病院との関係というか位置づけはどうなるんでしょうか,お尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) 岡本副市長。 ◎副市長(岡本裕也君) 市民病院とケア室との関係についての御質問と認識します。 市民病院については,ただいま改革プランを策定中ということでございます。これは小林市長が皆様方に説明してこられたとおり非常に経営が厳しい状況にございます。こちらは,現在進行でその検討を進めているところでございます。一方,ケア室については,早速4月1日から機構改革とともに立ち上げるという予定で進めております。 このケア室の役割として4点ございます。1点目としては,福祉総合の相談の支援調整を行うというのが1点です。2点目としては,他職種の連携のネットワークづくり。3点目としては,各種施策の総合調整。4点目として,地域包括ケアシステムに関する地域課題の検討。この4点目が非常に大きな役割を果たすのではないかと考えております。 ケア室ということで,地域を含めてまずコアになる組織をつくる。そこから,ケアビジネスを含めて,今あるNPOさんの協力を含めてどこまで体制を強化していくのかというのをまさに検討するのがケア室の役割でございます。病院の改革の方向性を示し,それに協調しながら,いかに笠岡市にとっていいような,福祉面において協働,共生の保たれた社会が築けるかというところをあわせて現在進行で検討していくというふうに考えています。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 実は,副市長に会えて御答弁をいただくという意味で言わせていただきますと,今回の機構改革ではできないことは十分承知の上であえて提案質問するんですけども,実は笠岡市では産業部に笠岡あたらしい仕事づくりセンターっていうのがありまして,農政とか商工観光あるいは外部団体等うまくいっているのが現実あります。そして,今回松本市の例を挙げましたけれども,地域包括室だけでは私の考えでは物足りないと思います。ですから,副市長にあえて答弁していただいたのは,副市長直轄でこういう共生のことを考える横の組織というか,そういうのがあるべきじゃないかと思ってそういう質問をしているんですけども,いかがでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 岡本副市長。 ◎副市長(岡本裕也君) 御提案いただきありがとうございます。 現在の機構改革の組織の予定といたしましては,直轄という形にはなっておりませんが,当然非常に今後の笠岡の社会福祉環境を整えるための重要な組織になってまいります。私といたしましても,十分に副市長も見ていくというところをそこは約束いたしたいと思います。 それで,ケア室につきましては,単にケア室の業務だけでは終わらずに,この4点目が大事だということを先ほど申し上げさせていただきましたが,狭義の地域包括のケアの仕事というのはもちろん十分やります。それにあわせて,広義の地域包括のケアの仕事というのが,病院に通わないようにふだんから栄養面だとか,保健サービス,お年寄りが積極的に町に出る,こういったような活動が必要,こういった広義のこともこういったケア室で考えていくべきだというふうに考えますし,さらにはその枠を超えて,ヘルスケアビジネス,例えば農水省と経済産業省,こちらについても農業とか産業のみならず健康面からそういったビジネスが考えられるんじゃないかという検討を今霞ヶ関のほうでも行っているところでございます。先ほど馬越議員さんからお話がありました経済産業省の29年度の概算要求事項もこれに当たるものというふうに考えてます。笠岡でも積極的に活用できるものもあると思いますので,予算が可決された暁には活用できるものは我々としても積極的に活用していきたいなと考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 岡本副市長の御答弁を聞けばすばらしいなあと,ぜひともやってほしいという思いでいっぱいなんですけども,現実論でいきますと,今回の機構改革でいくと部の中に室がありますよね。ですから,岡本副市長が幾らそれだけすばらしいことを言っても,それを実行しようとする考えというか,それだけのスタッフというか,それがどうかなということを内心思いながら再度質問したいのと,もう一つは私も勉強不足ですけども,この地域共生というか共生という言葉は今後どんどん使われていくはずなんです。ですから,この共生という言葉を広報も含めて,どのように市民にアピールしていくのか,その点も含めてお尋ねいたしたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 岡本副市長。 ◎副市長(岡本裕也君) 御提案いただきましてありがとうございます。 現在のところ,地域包括ケア室についてはまだ発展途上というふうに言わざるを得ません。そういった意味では,単なる室ではなくて,私も入りながら,もちろん健康福祉部,先ほど御提案のあった建設産業部というものもヘルスケアビジネスという意味では非常に大事になっております。こういった部間の調整というのを積極的に今後もしてまいりたいというふうに考えております。 また,御質問にありました共生ということも,今後非常に大事な言葉となっていくという認識を持っております。言葉の定義等,笠岡においてはどういうふうに進めていくべきかというところも私も勉強させていただき,皆様にお伝えしていきたいと考えております。 どうもありがとうございます。 ○議長(栗尾順三君) 3項目めの質問を閉じて,4項目めの答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 4項目めにつきましてお答えいたします。 1点目と2点目は関連いたしますので,あわせてお答えいたします。 私も職員の健康面を考えると,残業することが正しいとは思いませんが,多種多様にわたる市役所の業務の中には,日中に積極的に市民の方々のもとへ駆けつけ用務を行う場合があり,その結果どうしても通常業務がその後になってしまうこともございます。また,勤務時間外に市民の方々との会議へ出席する場合などがございます。 しかし,少しでも時間外勤務を減らすために改革を進めているところでございます。具体的には,年末に各所属長から各職場の状況把握の報告を受け,増員希望職場には職員課が所属長とヒアリングを行い,人事異動,機構改革を踏まえた上での改善案をもとにした業務の平準化を検討するよう所属長へ指示をしているところでございます。 次に,職員の意識を変えるための基本的な考え方についてでございますが,議員さんがおっしゃられているように,最も大事であり難しいこととは思いますが,私は市役所における働き方改革とは,今までの文化やルールを変えてゼロベースから業務を見直し,改善にチャレンジすることだと考えています。目標をただ単純に残業時間という数値を削減するのではなく,自分の時間をつくるための削減というふうに意識を変えることで,ワーク・ライフ・バランスの実現につながるものと考えています。 今後は,システム等で職員の勤怠管理を行い,残業時間の把握や週休日の振りかえの管理等に活用できるよう検討してまいりたいと思います。その結果,数字として職員課が実態を把握できることとなり,職員課から残業の多い職場に対し改善を求めていくことで残業時間の削減につながることと考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ありますか。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 再質問の最初はちょっと方向を変えて質問してみます。 2月24日金曜日にプレミアムフライデーがスタートしました。実際に,静岡市とかでは,静岡市全体,役所も挙げてやっております。このプレミアムフライデーということに対する評価と笠岡市で実施するのかどうか,あるいはするとしたらいつごろされるのかをお尋ねまずします。 ○議長(栗尾順三君) 赤迫総務部長。 ◎総務部長(赤迫圭太君) 失礼します。 残業時間の縮減ということで,ノー残業デーとかいろいろ手法があると思います。 このやっていることも当然いいこととして参考にさせてもらいますが,今現在思っているのは,先ほど回答にもありましたように,各所属単位でヒアリングとか,あと残業の実態あるいは増員希望とか,いろんな報告書を今提出してもらっています。それによって,いろいろな部署もあります。増員希望もあれば,慢性的な問題点を指摘する課もかなりあります。 新年度から機構改革,当然入れ物も変えていくし,人事異動等も適材適所ということで動きやすい組織ということでやっていきますので,それの変えた上で今課題を各課が出しておりますので,いろんな手法があると思います。いろんな働き方,あるいはこれは市役所がやるべき仕事なのかとか,いろいろ手法があると思いますので,ゼロベースで考えてもらって,あるいは業務の平準化あるいは流動体制とか,いろんな手法をやってもらって,29年度中にやるべきことは尽くした上で,最終的には突き詰めれば最後には増員希望というのが残ってきますので。そこら辺は増員希望,あるいは配置がえということで,全体の中で,あるいは全体が不足すれば再任用の方とか,あるいは正職員のほうで中で動かしていくということで思っておりますので。 当面はそれを先にやった後で,こういうプレミアムフライデーとかというのをやっていきたいなと思いますが,あるいは並行して各所属によってはノー残業デーというのを設定できると思いますので,私が思っているのは全庁的ではなくて,あるいは色がいろいろありますので,所属ごとで設定すべきかなというふうに思ってますんで,それはすぐできますんで,それは早急に皆さんがいろいろ改善する中であわせてやっていきたいなというふうに思います。できれば早い時期にやっていきたいなと思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) この件で再質問するつもりなかったんですが,今の御答弁聞けばやっぱりせざるを得ないんでさせてもらいます。 市長,このするかしないかという意味で,マスコミも含めて市民にもアピールすべきかしないかということだと思うんです。それを部署とか,考えてるとか,そういう表現では私は納得しがたいんですけども,市長としてしますか,しないですか。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) パブリックサービスという意味からいえば,市民の皆さんに使い勝手のいい市役所になるべきだと私は思っているんですけども。例えば単純に考えて月末の金曜日の午後3時から市役所が空っぽになったらみんな困ると思うんです。それは,交代交代で例えば2カ月に1回とか,3カ月に1回とかはプレミアムフライデーで休みがある人が存在するという図式も考えられないことはないんですけども,それを私が,あるいは市役所が指導する,強制する,そういう段階にはまだきていないなと。 それよりも正直いいまして,東京の一部上場会社のそういうシステムがしっかりしているところは先進的にプレミアムフライデーを採用されている,100社ぐらい今回あったと聞いていますけども。あってもいい,やったらいいと思うんですけども,今この笠岡市の地方の現状を考えると,そんなことを言っている場合じゃないだろうという零細中小企業の方が多いというふうに私は現場を行っててそう思いますし,その様子を見ながら,逆に言えば我々としては模範的な活動もしなきゃいけない。例えば,子育て支援策にしてもそうですけども,私も積極的に例えば男子職員が育児休暇をとるように指導したり,いろいろしてはいるんですけども,今このプレミアムフライデー,ことこれに関して言えば笠岡に導入するのはまだ早いかなという,市役所ですね,というふうに考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 部長も市長も,私が聞きたかったのは,今しませんというたった一言でよかったんです。それをどうしましょう,こうしましょう,そういうことでやっているから,最初の市長の表現の仕方で行政のこのやり方がどうのこうのという表現になってしまう訳で,だから今しないと一言言ってくだされば私は納得してたんです。 それはそれとして次の質問に入りますけども,先日の藤井議員の質問の中で,人事と給与をという質問の中で,給与を検討するという表現をたしか市長はしました。私はそれはどういうぐあいに検討するのかが全く理解しがたいんですけども,どうされようとするんですか。 ○議長(栗尾順三君) 赤迫総務部長。 ◎総務部長(赤迫圭太君) 失礼します。 藤井議員さんのときは,若手を早い時期に起用して責任とか負担だけが体裁的に加わって,大変なんじゃないかなということで答えさせてもらってますが,若手の登用という中で,責任だけ押しつけられて,給料が安いんじゃないかということがあるんですけど。 今思っているのは,一番負担が重たいという面でいえば係長職ということになりますけれど,今現在係長職は平日幾ら残業しても平日はつきません。時間外がつかなくて,一応管理職という位置づけで管理職特別勤務手当,管理職特勤と呼ぶんですが,それが休みの日に出たときだけにつく。あるいはそれも優先的には代休をとってもらう。健康面を考えて,一番優先は代休をとってもらうということ。それが振りかえできなかったら管理職特勤ということになるんですけど,今思っているのは,それは平日の残業について,今は0円で何も出ないんですけど,一般職と同じように残業手当の対象にする。管理職特勤を廃止して残業手当に振りかえて,それによって部署の係長職はふだんどれだけ残業をしているかというのがはっきりあぶり出しになってきます。今は表に出てこない数字になってますので,係長の平日の残業というのは。それを把握した上で,課長職とかのマネジメントというか時間管理をしっかりやってもらうということ。 もう一点は,管理職手当のことなんですけど,同じ職員に部長級あるいは課長級おっても,年齢差がございます。若手を登用して,54で部長になる人もおるし,私みたいに59歳で部長ということになれば,今は管理職手当というのはパーセントで出しているんで,当然私のほうが多くなってきます。職責は同じということになるんで,将来的には職位によって定額の管理職手当を出していこうかなということで考えて,そういう意味合いで答弁させていただいてます。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 今回,代表質問で項目多過ぎて時間がどんどんたっていってます。この項目の最後の質問にしたいんですけども,実は私最初に質問した中で,睡眠不足が膨大な経済損失,頭痛だけでなく生産性の低下もするということで,多分この項目は市長には当たらないのかも分かりませんが,でも一般職のほかの人にとってはやっぱりこれは大きな問題だと私は思います。 それで質問をしますが,例えば東京都庁は22時に全館消灯にしました。笠岡市はもっと早く,例えば20時とか,その次に1カ月後には19時とかというぐあいに消灯時間を進めていくことはいかがでしょうか。そして,一番言いたいのは,市長は今,仄聞するところによりますと,23時過ぎまで働いてるとお聞きしております。やっぱりトップみずから率先すべきであって,例えば1カ月後には22時,あるいはその2カ月後には21時,あるいは3カ月後には20時とかでも早くお帰りになるべきだと私は思いますが,それについて市長のお考えをお聞きしたいと思います。とにかく早く帰ってもらいたいと私は思ってますから,市長の答弁お願いします。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 職員には健康管理が一番ですんで,本当にしっかりと休みをとってもらって,次の日にフル活動できる態勢,健康管理を整えてほしいなというふうに思っている訳です。 私に関しての質問には,私自身が大学を卒業して商社マンになってから,3年目に海外に留学に出たんですけど,それまでに2年間の間に体重が20キロ以上太りまして,大学で柔道部にいて72キロ級の選手だったんですけど,2年間で毎月1キロずつ太ったりして,留学に行ったときに健康管理を兼ねてジョギングを始めまして,それからずっと今毎朝ジョギングをして30年以上になるんですけども,説明にならないかもしれないんですけど,それが私にとって一番の健康管理なんです。朝4時半に起きて,5時ごろから10キロ走るというパターンをずうっと一年365日継続してきているんです,今まで。これは私の全ての健康管理の源で,前日どれだけ酒を飲んでも朝食もおいしいですし,朝からフルに活動できる態勢が整えられると。それで集中力が維持できるという。だから,それで睡眠時間が減る訳なんですけども,余りそれが気にならないという感じできていますので。 まず,そんなに遅くまで仕事をすることが私は是としている訳ではないんですけども,民間出身の市長として,本当にそういう意味では法律とか,市の財政状況も含めて全てがゼロからの私自身がスタートでありまして,そういったことも含めていろいろみんなに教えてもらわなきゃいけないし,あるいは自分自身も勉強しなきゃいけないし,皆さんにまた御迷惑をかけちゃいかんから,そういう意味でしっかりと勉強しておきたいというのもあり,現場主義,市民との直接対話,これを私は本当に一番大切にしていることでもありますし,そういう意味じゃ余り昼間は市長室に座っているというケースがほとんどありませんで,夜承認作業等,決裁作業等をやることになりますので,どうしても遅くなってしまうということがありまして,それで私が疲労感を感じているということは一切ありませんし,それで皆さんに迷惑をかけるということも今のところないとは思うんですけども,頑張っていきたいと思ってます。 いや,遅くまで残業しているからといって迷惑をかけてるということはないと思うんです。 よろしくお願いします。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 市長,自分のことばっかり言ってますよね。私が質問したのは,部下のために上司はこうすべきだとか,そういう質問の仕方をしてるんです。それを,自分は大丈夫,元気だから。それじゃ部下がついてこないですよ。私は,部下のために自分を犠牲にしてでもという言い方で表現したつもりなんですけども,どうも分かってもらえないんで,もう一度。といってももう時間がありませんので,もうこの項は終わります。 ○議長(栗尾順三君) 午後1時まで休憩をします。            午後0時00分 休憩            午後1時00分 再開 ○議長(栗尾順三君) それでは,休憩を解いて会議を再開します。 5項目めに入ります前に,4項目めの再質問について,市長から補足の回答の申し入れがありましたので,これを許可します。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 済いません,補足説明をさせていただきたいと思いまして,発言の機会を与えていただきました。 先ほどの説明に関して,説明不足の点があったらお許しいただきたいなとは思っているんですけど,まず議員の先生方との間で今同じプラットホームをつくることが大事かなというふうに思ってまして,笠岡市の中身を先ほど岡本副市長からも説明あったと思うんですけども,皆さん御存じのとおり笠岡の場合は5つ高校があって,高校を卒業した子供たちは大体東京や大阪や,あるいは岡山や倉敷,福山といった大学がある,あるいは専門学校があるところに進学していくというケースが非常に多い訳なんです。それで,人口の転入,転出で見た場合には,そういった大都市にどうしても負けてしまう。人を取られてしまうという現象がある。それで,結局学校を卒業した後皆さん就職するときに,笠岡に余り大きな会社もないために,卒業するとそこの場で就職してしまう,あるいは東京に行ってしまう。そういうケースがずっと何十年も続いてきたことによる人口減少という問題が笠岡にはどんとある訳です。 それに加えて,近隣諸市,井原,矢掛,浅口市,里庄町,こういった町にも人口の転入転出でずっと笠岡は負け続けているということをまず認識いただきたい訳なんです。これは,先ほど岡本副市長からも説明があったとおりの状況で,仕事の問題とかそういったことがあるとは思うんですけども,これによって人口減少が,笠岡の場合は2040年,2010年をベースにしてもうほとんど新見市とか高梁市,いわゆる岡山県県北の都市と同じぐらいの人口減少率が予想されているということ。特にゼロ歳から14歳の子供たちの2040年の減少率は何と54%という予測がされている訳なんです。それぐらい笠岡市は,よその井原や矢掛や浅口市,里庄町に負けているという。これが私は大きな問題だと思っているということが1点。 それから,もう一点は,御存じのとおり一昨年の5月ですか,民間団体の日本創成会議におきまして消滅可能性都市というのが発表されて,全国約1,800の自治体の中で896の自治体が2040年までに消滅する可能性が高いということが発表され,皆さん御存じのとおりです。その中に,岡山県ではこの井笠周辺では笠岡市だけが入っていると。この点もぜひ認識していただきたい。 ところが一方で,高梁市が駅,市役所ビルを建てたり図書館を建てたり非常に大きなにぎわいを見せていると思うんですけども,私高梁市の市長に聞いたんですけども,一体この市庁舎とそれから図書館と,駅の橋上化,幾らかかったんですかと。合計で71億円かかったらしいです。71億円,自己資金はどのくらいでやったんですかって聞いたら,13億5,000万円だと。残りはっていったら,過疎債とか合併特例債とかそういったものを使って,うまく71億円の投資をして,選択と集中の中で駅周辺に人が集まるスキームをつくったと。それはそれで一定の評価は出せると思うんです。 じゃ,笠岡はできるかというと,笠岡は山陽本線沿いの沿海側の海もあり,あるいは山陽自動車道,非常に恵まれた条件。笠岡市役所を中心にコンパスで30キロの円を描くと何と100万人も住んでいるという条件に恵まれた都市であるにもかかわらず,ほとんど新見や高梁と同じような人口減少率を予想されているという現状。消滅可能性都市と。沿海側で倉敷も浅口も里庄も井原もなっていませんけど,笠岡市だけ消滅可能性都市というカテゴリーに入れられてしまっている。この状況を打破するために,私が市長に就任させていただいたということをまず御理解いただきたい。それだけ笠岡市は厳しい状況にあるということを御理解いただきたい。 もちろん私の残業時間は,それは減らさなきゃいけないと思いますし,皆さんに笠岡招集に努めていただいて,ゆとりある生活を送ってくれたら,これほど私もありがたいことはありません。しかしながら,今財政調整基金は連日皆さんから御質問いただいているように9億円という状況になりまして,非常に厳しい状況にある訳です。しっかりとこの市税を担保,増やしていくという仕事をしっかりとやっていかなきゃいけない。こういう中において,私が率先して5時に,6時に退社する。あるいはインドネシアの国家予算にも匹敵するような東京都と比較して,東京都が10時に終わっているんだから笠岡はどうだと。そういう議論のテーブルに載らないんです,笠岡市はまだ。残念ながら。しっかりと,私も先頭に立って仕事をして,笠岡市の財政状況を改善したい。このいちずな思いで,今仕事をさせていただいているということをまず御理解いただきたい。 その上で,少しずつ余裕ができたら,皆さんにゆとりあるワーク・ライフ・バランスを考えていただきたいと思いますし,今でも別に私は残業を強制している訳でもありませんし,ミッションを達成するために仕事を一生懸命していただいていることに関しては本当に私は評価させていただいてますし,それで各分野で働いてくれることによって,ある意味……。 私昨日市民病院に行ってたんですけども,市民病院が85人の入院患者さんに対して110人前後で非常に多くなっている。さぞかし看護師さんたちは大変だろうなという思いで,皆さんの顔を挨拶させてもらったんですけど,みんなそれなりに頑張らなきゃという意思をみんな持ってくれてるんです。それは,稲垣院長以下皆さんが一団,本当に頑張らなきゃいけないという意識を持ってくれた結果がこうなっていると思うんです。それは仕事は大変だと思います。二,三十人増えたらやっぱり大変らしいんですけども,そういったことの中で,皆さんが本当に意欲を感じてやっていただいているという,市役所の職員も,本庁の職員もそうですけども,そういうふうに御理解いただければという。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越君,再質問。
    ◆12番(馬越裕正君) 今の市長の補足説明というのはどこの部分かと一所懸命考えて聞いてました。 ひょっとしたら,齋藤議員の質問に対する答弁のとこかなと思いつつ聞いてたら,最後のほうに自分の残業時間のことになって,ああ,そういうことかと思って聞いたんですけども,私もここで何回も再質問したくないんですけども,市長,今回機構改革とか職員の仕事のことを考え,ゼロから見直すと言いながら,今のお話は全くそれじゃないじゃないですか。 自分の言っていることが矛盾していると感じませんか。ゼロから見直したら時間も減らしていけるように努力するということを言ってる片っ方で,財政状況が厳しいから今までどおりしかできないんだと。私は東京と笠岡を比べてどうこう言っているつもりは全くありませんよ。一つの例として言っている訳ですから。市長も自分の中で言っていることが矛盾していると感じませんか。 ○議長(栗尾順三君) 答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) いや,市役所職員のそういう生活をしっかりと支えていくというのが大事な仕事なんで,残業を見直したり,昨年の後半から特に埋もれた残業とか,サービス残業です,そういったものがあるかどうか確認したり,ハラスメントがあるかどうか私自身が行って確認したりいろいろしてきました。それで,組織体制の見直しに反映させている。そのシフトを反映させて余り過度な一方的な偏りがないように,私自身は今回の組織体制の中でしたつもりですから,そういう意味ではしっかりと今言ったようにゼロベースで見直ししているということは事実間違いないと思います。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 次に,5項目めの答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 5項目めにつきましてお答えいたします。 今月18日,笠岡市民や観光客の長年の要望でありました笠岡諸島の玄関である住吉港に新しい定期船待合所,笠岡諸島交流センターが完成します。笠岡諸島の玄関が新鮮で利便性のよい建物となり,島しょ部で生活されている住民の皆さんにとっては,大変使いやすいばかりでなく,笠岡諸島を観光の中心と位置づけている笠岡市にとりましても大いに誇れる施設となっており,観光面での誘客の起爆剤としても積極的に活用してまいります。 また,この施設では,現在JRと国道2号で分断されている笠岡駅から住吉港までの地区が一体化する構想の中での拠点施設です。笠岡駅の南口,駅前広場,歩行者用のデッキなどを整備してにぎわいをつくります。これからの構想は,平成30年度スタートに向けて策定しております第7次笠岡市総合計画に最重要課題として盛り込んでいく予定です。 御質問にありますとおり,名勝白石島の立石山と六島の大石山が昨年10月にしま山100選に選定されました。これは公益財団法人日本離島センターが全国の有人島を主な対象にし,景観や周辺整備状況などを勘案して選定したものです。しま山を通じて,島を訪れる意味として価値をアピールしながら広報普及を図ることによって,島の交流人口の増大につなげていくことを目的としています。選定された100の山は,北海道礼文島の礼文岳から沖縄県与那国島の宇良部岳まで76市町村の93島に及びます。 しま山100選に選定されました名勝白石島の立石山と六島の大石山は比較的標高が低く,体力を気にせずトレッキングとしても楽しんでいただけます。笠岡諸島は瀬戸内海という豊かな自然環境や多島美を誇る風光明媚な自然環境,そして新鮮な魚料理など大変魅力的な観光資源を有しております。現在,観光という手法で都市部へ積極的に情報発信し,笠岡諸島ならではの旅行商品として多くの観光客を誘客する取り組みを進めております。 具体的には,笠岡諸島めぐりツアーといたしまして,六島の水仙観賞及び大石山登山体験ツアー,真鍋島の走りみこし観賞ツアー,白石島の白石踊体験観賞ツアー,そして北木島の流し雛体験ツアーなど7つの有人島が持つ魅力を体験,観賞するツアーを実施しています。また,白石島におきましては,宿泊の観光客を対象にした地元観光ガイドによります早朝トレッキング体験なども実施してまいりました。また,観光客の受け入れ態勢の整備も大変重要な施策であり,本年度観光地の資本整備についての笠岡市地域産業魅力づくり応援事業費補助金を創設いたしました。この中で,観光客の受け入れに不可欠である旅館,民宿などの宿泊施設の改修等につきましても対象とし,支援を行っているところです。さらに,笠岡商工会議所を中心とした方々と行政が協力し,笠岡諸島の日本遺産認定を目指した活動も進めております。 今後も島の優位性を生かし,島の魅力に加え,山の視点も取り入れた島全体の魅力を積極的に情報発信していきたいと考えております。 続きまして,交通政策についてお答えいたします。 現在,旅客船航路のあり方につきましては,笠岡市離島航路改善協議会において,航路改善計画策定の作業を進めているところでございます。この作業の中で,島民の皆さんから,船の便数やダイヤを初め航路に関するアンケートを行っているところでございます。今後は,こうしたアンケート結果を参考にし,また航路事業者とも協議を行いながら,採算性,事業性を見きわめながら利用者の利便性向上を目指してまいります。 いずれにいたしましても,住吉港の新しい待合所の整備を機に民間の競争力を高め,行政としても備後圏域や高梁川流域との広域連携,さらには瀬戸内海沿岸の都市との連携などを通じて,瀬戸内海の中心に位置する立地条件を生かし,笠岡諸島の知名度向上に努め,誘客増加につなげてまいりたいと考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 再質問。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 市長の御答弁の中で,都市部へ情報発信してそれなりの効果が出ているという表現があったと思いますが,実際にいろんなツアーにどこから何人来られているという,どこからということを把握しているのでしょうか,お尋ねします。 ○議長(栗尾順三君) 田中建設産業部長。 ◎建設産業部長(田中早苗君) 具体的な観光客数は手元にありませんので,後でまた御説明させていただきたいと思いますが,まず補助金を出して笠岡市が企画,旅行会社にツアーを組んでいただくケースと,それから一般の旅行ツアーを企画されている企画会社に情報を流し込んで,その事業者の努力でツアーを組んでいただく2通りがあります。後者のほうにつきましては,この中四国を中心として400社というような非常に多くの旅行会社さんへ情報をこのほどネットを通じて情報を流し込んでおります。 前者のほうにつきましては,これは毎年予算措置をしていただきまして,1ツアーに幾らという補助金を流し込んで成立をさせていただいているので,非常にお客さんにとっては有利なツアーだと思っております。その前者のほうの旅行客の把握はできております。それから,あと400社が企画をしてくださった数は,現段階ではそんなに多く数が組まれている訳ではありません。数件でありますが,徐々に増える傾向にはございます。この数も,観光コーディネーター等と連携して,今私がすぐに手元に数字は持っておりませんが,徐々に徐々に増やしていこうという考えでございます。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 実は,昨年来六島が非常に新聞記事になっております。例えば,10月27日の山陽新聞では,デートスポットで六島の灯台を恋する灯台ということで日本財団で20のうちの一つということで選ばれたという記事がありますし,また今年の1月24日では,スイセン咲き誇る六島,愛絶叫すっきりということで,叫ぶということでツアーがあったということで,非常に六島が今評価されていると思います。それはもちろん非常にすばらしいことですし,ある市民の方からも言われたのが,六島から見る航路は大きな船が通って,普通見れない船が通るからすばらしいところだという評価もいただいていますから,大いに六島は評価すべきだと私も思います。 それで,そこでお聞きしたいのが,そういう先ほど部長が言われた行かれた方からの感想とか,アンケートという表現がいいかどうか分かりませんが,要するに感想とかを把握してますでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 田中建設部長。 ◎建設産業部長(田中早苗君) 私が直接お客さんにお聞きしている訳ではございませんが,今回最初に灯台で愛を叫ぶツアーとスイセンツアー,スイセンツアーはもう何回もやっています。たまたま天候に恵まれたのは愛を叫ぶツアーのほうでありまして,スイセンツアーは残念ながら六島に行けなかったとお聞きしております。真鍋どまりだったと聞いておりますが。そういうことからいいますと,日本人の心情として,なかなか公衆の面前で愛を叫ぶというのはなかなか難しくて,最初お客さんを集めるのに苦労いたしました。ただ,結果的には40人ぐらいだったと思うんですが,相当数のお客さんに来ていただきまして,結構天候にも恵まれてこれのほうは盛況に終わったとお聞きしております。 今後,こういうことを恒常的にお客さんを呼ぶキットとして,これから育てていかないと,今年1回やったからこれがほっといても成立するようなもんではないと思いますんで,今後この愛を叫ぶツアー,スイセンは恒常化しておりますので,より多くのお客さんに来ていただくと,こういった恒常的な取り組みが今後大事になってくるのかなと考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) あと,この項目での交通政策のほうなんですけども,先ほど市長答弁では,島民のアンケートという表現をされたと思います。私が質問した要旨は,もちろん島民の利便性は当然のことですが,それ以外にこういう観光客が今時間的に不便だということでどうするかという意味を含めた質問の仕方だったつもりです。再度,観光客に対する交通政策をお聞きしたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 高橋政策部長。 ◎政策部長(高橋文子君) 先ほどの市長答弁の中では,離島航路の改善協議会での取り組みということでアンケートをとったり事業者と協議をしているということについてお答えをいたしました。これは,生活の航路ということで,島民の足を確保する取り組みとして今年度取り組んでおります。 また一方で,ただいまパブリックコメントをしております公共交通網形成計画の中で,海上交通についても検討するような位置づけをしておりまして,こちら,公共交通のマスタープランになる訳ですけれども,この中で海上交通についても,今後取り組みを進める,その中において,もちろん島民の足としての確保の面と,それから観光客の面と,両面から検討するようにしておりまして,来年度,それについては具体的な検討を進めるかなあというところでおります。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 5項目めの質問を閉じて,6項目めの答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 6項目めにつきましてお答えいたします。 今後のスポーツに対する思いでございますが,去る2月9日,御承知のとおりオリンピック女子マラソンのメダリスト有森裕子さんを笠岡応援大使として委嘱いたしました。委嘱の当日は北木島に渡り,北木島小学校,北木小学校の児童とともにフットサルでの交流を深められ,また海沿いのランニングコースや宿泊等を視察されております。 笠岡市としましては,すばらしい実績と識見をもとにスポーツ分野に限らず,本市の健康増進,教育振興施策など生涯学習活動全般についての提言をいただくとともに,機会を捉えて行事やイベントにお力添えをいただきたいと考えております。 笠岡の応援大使は,これまでの笠岡思民大使の枠を市出身者からゆかりのある方まで拡充し,各分野で活躍されている著名な方々に助言や提言,イベント参加やPRなどさまざまなお力添えをいただき,本市の活性化とイメージアップに資するための制度と考えております。 さて,現在笠岡市では生涯スポーツの推進,競技スポーツの推進,スポーツレクリエーション施設の整備充実と活用の3本柱を軸として,いつでもどこでも誰でもスポーツが楽しめるまちを基本理念とした笠岡市スポーツ振興基本計画を策定して,より多くの市民が生涯学習の一つの分野としてスポーツ活動を実践できる環境の整備に努めているところでございます。 少子・高齢化社会を迎え,健康と体力づくりや生きがいづくりなど,スポーツの果たす役割は大きいところでして,市民の皆様と協働で介護予防や健康増進を視野に入れた取り組みを行いながら,笠岡を元気な町にしていきたいと考えております。 そうした中,有森さんは厚生労働省から生き生き健康大使を任命され,国民の健康寿命の延伸に取り組まれておりまして,有森さんのアドバイスを受けながら,私の公約の一つでもありますいつでも健康で生きがいを持って心豊かな生活を送っていただけるよう,スポーツ振興とともに健康寿命世界一を目指したいと考えております。 次に,文化の振興に対する思いでございますが,よい音楽は人々の心に安らぎを与え,あるいは気持ちを高揚させ,生活を豊かにさせます。笠岡市民にとりましても,よい音楽に触れる機会が増えることは,豊かな生活につながることであると思います。笠岡市では,生涯学習フェスティバルや,名月観賞会,芸能祭等の音楽に触れる行事がございますが,ほかにも市民の音楽活動として,吹奏楽団や管弦楽団,合唱団等による演奏会やコンサートなどイベントが数多くあり,音楽に触れるよい機会となっており,共催や後援を行うなど積極的に支援してまいりたいと考えております。 また,市民の方に気軽に音楽に触れていただく機会を提供したいという思いから,市役所の市民課,ロビーにおいてミニコンサートを行っております。10月25日にはチェロアンサンブル,3月1日には南米の楽器アルパの演奏会を開催しました。そのほか,気軽に音楽に触れる機会として,竹喬美術館ギャラリーコンサートや吹奏楽部が出演するカブトガニ博物館クリスマスコンサートなども開催しておりますので,こちらにつきましてもぜひ参加いただければというふうに思います。 最後に,私ごとで恐縮ですが,私も2月7日からチェロの練習をさせていただいております。音楽を通じて私も成長を続けたいと思います。 なお,これからの支援は音楽に限ったことではなく,ほかの文化活動につきましても,市民の創作活動の奨励と豊かな市民文化の向上を目指して振興に努めてまいりたいと思います。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ありますか。 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 今回の3月号では,市長が真ん中に立って有森さんがちょっと小さく写っているのがあります。市長が目立ちたいんだということがあるのかなと内心思いながら。 なぜ,今回いきなり北木へ行ったんでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 福尾教育部長。 ◎教育部長(福尾雅俊君) 有森さんの北木訪問なんですけれども,私は同行しておりませんけれども,有森さんから島でのスポーツ合宿であるとか,交通量が少なくて道路が有効に使えるというようなことから,そういう合宿に使ったり,トレーニングに使ったり,そういったことでいいコースがあるんではないかということで行きたいということで,要望を受けての訪問というふうに聞いております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) そして,その際に北木は非常にいいところだという表現をされて,合宿所はいいんだけども風呂というか,運動した人にとってそういうのはちょっと物足りないという表現をされたらしいんですけども,今後,来年度の補正予算とかも含めて,そういうことを検討する余地があるのかないのか。金額がどの程度か分かりませんけども,せっかく有森さんを北木まで連れていってそこまでのアドバイスをいただいているんだったらぜひとも実現すべきだと思いますが,いかがでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 福尾教育部長。 ◎教育部長(福尾雅俊君) お風呂があったらいいというような御発言があったということは聞き及んでおります。 当初,シャワーという設備しかございません,北木の宿泊研修所においては。ですけれども,ちょっと10メートル,20メートル行きますと離島センターがございます。離島センターにはお風呂がございますので,そのことも含めながら検討できるのかなということを考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 馬越裕正議員。 ◆12番(馬越裕正君) 今回の私の5項目,6項目の話でいきますと,有森さんを通じて北木で合宿とかをすれば,見に行こうという観光客というかそういう人たちも増えると思います。ぜひともいい話だと私も思うので,実現してほしいという意味で質問しております。 最後の質問になりますが,市長,最後にちらっと私ごとだ言いながらチェロをされているということを表現されましたけども,市長のチェロを聞くにはチャンスがありますでしょうか。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) このチェロに関しましては,元市役所OBの方で家族全員がチェロをやっている方がおられまして,非常に積極的にチェロを振興されてまして,毎年7月にギャラクシーだと思いますけどもチェロアンサンブルコンサートを開催しまして,全国北は仙台から南は九州まで十数団体に来ていただいて,チェロのコンサートを開催してまして,ここに何とか少しでも私が入ってできないかということの中でスケジュールはそんな感じで今考えてるんです。これが,まずもう3回ぐらい練習したんですけども,手を持つことでずっと1時間直されているという。持つのがまず難しいという。弾く前の段階にまだきてまして,いかに音楽音痴かというのを今証明しているんですけども,本当に難しい楽器で。音は,ヨーヨー・マが私は好きでよく聞くんですけども,大好きな音なんで,ぜひ少しは弾けるようになりたいというふうに思ってます。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 以上で徳清会馬越裕正議員の質問を終結します。 続きまして,新政みらいの代表質問を行います。 新政みらいの質問時間は40分以内です。 新政みらい20番天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) それでは,皆さん,改めましてこんにちは。 今日は血圧の低くなる薬を飲みましたんで,きっちりと楽にいきたいと思います。 新政みらい,7番目,最後でございます。我々の会派は,大本益之議員,田口忠義議員,大月隆司議員,そして私4名で活動しております。どうかよろしくお願いをいたします。 すぐ質問と思ったんですけれども,馬越さんの話を聞きながら,ちょっと枕をやらせていただきます。 今日は出勤中,船の中で朝ドラのべっぴんさんを見ようと思ったんですけども,風のせいで電波が悪くて余り見ることができませんでした。私,これをずっと最初から見てるんですけども,ファッションビジネスに携わってきた3名の知名人が出ております。宮内庁子供服の御用達であるファミリアの坂野さん,レナウン2代目の社長,そしてヴァンヂャケットの石津謙介,その3人の織りなす人生模様というか,それをきちんと自分の頭の中に少しでもあるということで,いろんなものを見させていただいております。いずれも尊敬に値する初期のファッション界を牽引した人たちです。しかし,彼らはただの流行を追うという洋服づくりではなく,一人の人間を確立し,そして自分自身生きていく理念,哲学,その大きなものを裏打ちとした経営学の中で会社経営を行っておりました。決して思いつきで単発で経営をしていた訳ではありません。 そして,この3者にいえることは,共通点ですけれども,社員を主体に考え,そして社員の幸せを一番に考えた企業であったと思います。 私,去年,市長の1年間を見させていただきました。市長は市民の幸せを考えた市政を,これは当然であります。しかし,昨年の市長を見るとき,市長はみずからの目的を達成し,みずからの幸せを求めている,そんな思いが表に立つのであります。まず,市長は,自分はさておき市民の幸せだけをまず考えた行政に携わっていただきたい,そのように強く思う次第であります。 しかしながら,今年の新年度予算を見ますと,私は悪い予算ではないと,思った以上にいい予算であったと思っております。しかしながら,財政調整基金,これを取り崩したということは大きな問題であると思います。去年,私の質問に対し,財政調整基金は取り崩すことはないとそうおっしゃいました。そのとおり,財政調整基金を取り崩すということは,いかなる理由があろうともこれはあるまじきこと。大きな反省を持って,来年度の,またいらっしゃるなら,取り組んでいただきたいとそのように思っております。 災害復旧のお金が云々とありましたけれども,やはりそれは言い訳にしかすぎない,あくまでも予算編成をする財源が足らなかった,そういうことでしかない。そのように私は思っております。しかし,内容は私は十分,最初に編成した市長にしてはいい予算であったと。ただ,1年を通じて,思いつきの施策を打たないならばいい予算ではないかと私は思っております。この1年間どうか思いつきの予算施策を打たないように,しっかりとした足跡を残しながら行政運営に携わっていただきたい,そのように思います。 議長のお許しを得ておりますので,早速質問にこれから入りたいと思います。余り市長にじかに再質問等ございませんので,楽な気持ちで構えていただきたいと思います。 1項目めですが,学校教育についてであります。 笠岡市の学校教育は,今まで笠岡市教育便覧,教育行政実施計画等の教育に関する計画など,各種計画や方針にのっとり進められています。教育便覧の学校教育では,基本方針として自立してともに生きる子供を育てる学校教育の推進を掲げ,さまざまな施策に取り組んでいると承知しているところであります。 一方で,地方創生の観点から,次代の笠岡市を担う子供たちへの教育が果たす役割は重要になっており,まち・ひと・しごと創生総合戦略などを考慮していかなければならないと考えています。また,人口減少社会を迎える中,自治体経営の観点では,公共用財産である学校,幼稚園のあり方について,公共施設等総合管理計画などを考慮していく必要があると考えます。また,学校規模適正化については,創生総合戦略の推進に伴い,平成31年度まで柔軟な対応をするということになっております。 このようなことを含め,学校教育の推進にはさまざまな点を考慮した上で,総合的,長期的な視点で子供たちの教育を推進していく必要があると考えますが,以下5点についてお尋ねをいたします。 1点目は,平成23年度から取り組んできた小中連携教育の成果と課題についてお尋ねをいたします。 2点目は,小中連携教育の成果と課題を踏まえた上で,小中一貫校へ移行する場合のメリット,デメリット,また移行の可能性とその時期についてお尋ねをいたします。 3点目は,学校教育法の一部が改正され,平成28年4月からこれまでの小学校,中学校の枠組みに加え,小中一貫の9年間の学校として義務教育学校が制度化されました。笠岡市が義務教育学校へ移行する場合のメリットとデメリット,また移行の可能性とその時期についてお考えをお尋ねいたします。 4点目は,総合教育会議での議論の中で,幼小中一貫校の考え方について,市教委から提案がなされていると思いますが,制度上可能であるのか,文科省や県教委の見解を含め,実現の可能性とその時期についてお尋ねをいたします。一方で,幼・保一体化の推進を図ろうとする当市の方針を踏まえ,公立保育園と幼・保連携型認定こども園への移行との整合性,並びに私立保育園との兼ね合いについてはどのように考えているのかお尋ねをいたします。 5点目は,文部科学省が小・中学校の学習指導要領案と幼稚園教育要領案を2月14日に公表し,3月下旬に告示される見通しとなっておりますが,幼稚園は平成30年度,小学校は平成32年度,中学校は平成33年度にそれぞれの全面実施となるようですが,笠岡市の教育への影響や各種計画への反映などについて,御所見と反映時期についてお尋ねをいたします。 続いて,2項目めです。 新市民病院改革プランについてお尋ねをいたします。 昨年12月定例会において,市民病院の経営健全化に向け,本年度末までに新改革プランを策定すると表明されました。 以下,5点についてお尋ねいたします。 1点目は,これから新年度予算の審議に入る訳ですが,新市民病院改革プランはいつの時点で発表されるのかお尋ねをいたします。 2点目は,新改革プランは10年先を見通し策定されているはずと思われますが,病院機能(急性期,回復期,慢性期等)の考え方についてお尋ねをいたします。 3点目は,このたびの改正ガイドラインには,平成32年度までに経常黒字化,経常収支率100%以上の数値目標を定めるべきと記述されておりますが,抜本的な経営改善化が図れるプランとなっているのかお尋ねをいたします。 4点目は,経営形態の見直しですが,このことについてどのように考えているのかお尋ねをいたします。 5点目は,病院は建てかえの方向で進んでいたが,市長は医業収益に匹敵する人件費,八十何%となっている赤字体質を変える経営改善が図られるまで凍結すると述べられながら,一方では,次期総合計画に新たな病院建設も盛り込もうとされている訳ですが,仮に抜本的経営改善化が未達成であったとすると,次期総合計画との兼ね合いをどのように考えているのかお尋ねをいたします。 続いて,3項目め,下水道事業についてであります。 総務省では,平成27年度から平成31年度までを集中取り組み期間として,下水道事業の地方公営企業法への移行を推進しております。下水道事業に地方公営企業法を適用することにより,経営情報の正確な把握が可能になり,財政の健全化や消費税の節税効果が期待できるとされております。また,平成31年度までの集中取り組み期間には,総務省で費用の財政措置が行われるとなっております。 以下3点,本市のお考えをお尋ねいたします。 1点目は,下水道事業に地方公営企業法を適用するのか否かをお尋ねいたします。 2点目は,取り組みに関して具体的なスケジュールをお願いいたします。 3点目は,地方公営企業法を適用した場合,下水道使用料への影響についてお尋ねをいたします。 以上,3項目について御答弁をお願いしたいと思います。以上よろしくお願いをいたします。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの新政みらい天野喜一郎議員の1項目めの質問に対し,執行部の答弁を求めます。 淺野教育長。 ◎教育長(淺野文生君) 新政みらいを代表されましての天野議員さんの御質問にお答えします。 まず,1項目めの1点目につきまして,笠岡市教育委員会では,小北中学校を含め10校ある中学校ブロックで目指す子供像を設定し,保・幼・小・中学校が系統的,継続的な指導を行ってまいりました。その結果,学習規律や家庭学習の習慣,基本的生活習慣が向上してきております。また,各中学校ブロック全体の教職員が共通理解をしながら教育活動を進めていくことができ,円滑な接続が図られるようになってきております。 課題といたしましては,教職員の意思疎通の場や,校種の違う子供たちが合同で活動する場をいかに確保していくかという点でございます。 続きまして,2点目につきましてお答えいたします。 小中一貫教育は,小・中学校9年間を見通した教育を行う制度であり,連携教育で培ってきた子供たちのそれぞれの見方,考え方や取り組みを基盤にして,より円滑な接続が可能となります。例えば,英語教育を核とした連携した教育活動や,一部の教科担任制の導入,小・中学生の合同での行事などの一貫した教育活動が可能になります。このようなメリットを生かして,学習指導上の成果を上げ,生徒指導上の成果も上げて,学力県内1位を目指したいと考えているところでございます。 課題としては,教職員の負担軽減,児童・生徒の人間関係が固定化しないように配慮すること,転出入する児童・生徒に配慮することなどがございます。 連携教育に取り組んでから5年経過しておりますが,小中一貫教育で最も重要なのは,カリキュラムの系統性でございます。これまでに小・中学校では,お互いの授業参観や交流を通して意識は変わってきております。現在行っている小中連携教育推進委員会を,小中一貫教育の内容に絞って検討を進め,平成33年度導入を目指しております。 続きまして,3点目につきましてお答えいたします。 義務教育学校は,全ての教員が小・中学校の教員免許を保有して,小学校1年生から中学校3年生までの授業を行うことができるという点に特色があります。教職員も,一つの教職員組織として運営できることが利点であると考えております。さらに,独自のカリキュラムを編成することで,特色ある教育を実践することが可能になります。実施に当たりましては,小・中学校両方の免許を持った教員であるという前提条件がございます。現実的には,すぐには無理ですが,その条件が整うまで,どちらか一方の免許だけでもよいとう暫定措置がとられていますので,導入は可能でございます。 メリット,デメリットは,小中一貫校とほぼ同じでございますが,理想を言えば,小・中の教職員が一堂に会する場所が必要ということでございます。 続きまして,4点目につきましてお答えいたします。 この幼稚園を含めた幼小中一貫校につきましては,現在構想段階でございますが,文部科学省に問い合わせたところ,総論として問題はないという回答をいただいております。これから先,児童・生徒数の減少が見込まれる中,小学校,中学校ともに空き教室が出てまいります。その空き教室を活用した新しいスタイルの一貫校を構想しております。例えば,1つの中学校の空き教室へ,3つの小学校の5,6年生が入り,3つの小学校それぞれには幼稚園が入るという構想でございます。そして,各校舎には,地域の方やPTAが集える教室を設けて,学校,PTA,地域,みんなで育てていくという構想でございます。全ての中学校ブロックをこの形に持っていくということではございませんが,可能なところはこの構想で進めていきたいと考えております。 基本的な考え方,コンセプトはあくまで小中一貫校への移行ということでございます。移行する時期といたしましては,新幼稚園教育要領,新学習指導要領の全面実施,地域への説明,カリキュラムや施設備品の整備等を考えると,平成33年度を目途にモデル校をつくり,平成35年度までに市内全域で実施したいと考えております。今後,幼・保一体化の推進や幼・保連携型認定こども園への移行との関連を十分に調整しながら進めてまいりたいと考えております。 続きまして,5点目につきましてお答えいたします。 文部科学省がこのたび示した学習指導要領の改訂の基本的な考え方は次の3つでございます。 1つ目は,教育基本法,学校教育法等を踏まえまして,これまで我が国の学校教育の実践や蓄積を生かし,子供たちが未来社会を切り開いていくための資質,能力を一層確実に育成する。その際,子供たちに求められている資質,能力とかは何かを社会と共有し,連携する,社会に開かれた教育課程を重視する。 2つ目は,知識及び技能の習得と,思考力,判断力,表現力等の育成のバランスを重視する現行学習指導要領の枠組みや,教育内容を維持した上で知識の理解の質をさらに高め,確かな学力を育成する。 3つ目は,先行する特別教科化など,道徳教育の充実や体験活動の重視,体育,健康に関する指導の充実により,豊かな心や健やかな体を育成すると示されております。 このたびの改定で示された新しい教育内容や方法の中で,小学校英語教育や道徳の教科化,ICT機器を活用した授業改善,コミュニティ・スクールの推進については現在取り組んでいるところでございます。さらに,アクティブ・ラーニングの視点を取り入れた学習についても教職員研修を進めてまいります。これまでになかった表記事項として,学校段階間の接続が打ち出されております。幼・保と小,小と中,中と高の学校間のつながりを十分に踏まえることが求められております。このことからも就学前教育と小・中9年間を見通した一貫教育の視点がさらに重要になると考えております。 笠岡市の各種計画への反映などについては,文部科学省のパブリックコメントの後の告示を受けまして,新たな方向性について協議し,第7次笠岡市総合計画や次期教育振興基本計画や教育行政実施計画に反映させていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) ただいまの執行部の答弁に対して,再質問ありますか。 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) ありがとうございました。 23年度から連携教育を始めて,そのころは連携教育だけで終わるのかなあというような思いでずっと見ていたんですけども,一貫教育に向けての足がかりをつくって,それが成果を得て一貫教育につなげるものができたということでよろしゅうございますね。 それで,もし一貫教育の移行をするならば,これはブロックごとに始めるんですか,一斉に始めようとなさっているのか,そのあたりをお聞かせください。 ○議長(栗尾順三君) 淺野教育長。 ◎教育長(淺野文生君) 一貫教育につきましては,まずはモデル校を最初つくります。そのモデル校は,先ほど御説明したとおりで,幼・小・中の一貫校,これをまず仕上げます。これは,笠岡市としては独自の今までにない新しい形ということで,いわゆる9年間でなしに,12年間を通した子供たちを同じ目線で育てていきましょうと。幼稚園の教員も小学校の教員も,中学校の教員も,同じ目線で子供たちを育てていきましょうと。そういう構想で,かなりこれは大きな構想になっておりますが,まずこのモデル校を仕上げて,これが33年度,あと34,35でこのスタイルでいける中学校ブロックもあるかもしれません。コンセプトは先ほど申し上げましたとおり,小中一貫校,これがコンセプトですので,それで進めるところはそれで進めていきましょう。いろんな形がありますけれど,基本的には34,35の2年間,さらに費やして,笠岡市全体の小中一貫校,幼小中一貫校を仕上げるというそういう構想であります。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) 最終目標がきちんと定められて,それに向かって一歩一歩進んでいく,大変教育のあり方として,そして一貫校に向けてすばらしい取り組みであるとは考えるんですけれども,やはり極小校適正化計画をきちんとやっていかない限り,例えばモデル校だけは前へ前へ進んでいって,小規模校は置き去りにされたというような状況が出る場合が考えられるんですけれども,そのあたりの解消についてはどのようにお考えですか。 ○議長(栗尾順三君) 淺野教育長。 ◎教育長(淺野文生君) おっしゃるとおりで取り残されるような状況がつくられては,これは元も子もないということであります。したがいまして,まずは一緒になって,それから今の一貫校型に移行しましょうとこういう考え方ができる学校もございます。それから,もう一旦小中一貫校の中へ含んでしまいましょうという,一緒にもうやっていきましょうと,こういう学校形成もできると思います。 無理という言い方は変ですけれども,ずっと前に天野議員さんが言われた統廃合,そういうマイナスイメージで進めるのではなくてというあたりも私もずっと心の中で思いながら,でも子供たちを適正な規模の中でという思いでずっと進めてきました。このたび,小中一貫校という方向へ大きくかじを切りましたので,それへ向かって規模適正化の対象校,そういう学校も小中一貫校という新しい範疇の中で計画をしてみてはどうかというふうに,頭の中では今切りかえつつあるというところでございます。子供たちの数,数と言われて叱られましたけれども,そういったものの推移も見守りながら,統合できるところは統合しなければいけないというふうに思っておりますので,統合すべきところと,小中一貫型で進めていくとこと,今2パターンぐらいは想定できるかなと。まだ,本当にこれから大きな構想を仕上げるという段階ではあります。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) 30年度から島しょ部の統廃合にも取り組むという。大体,目的を定めた以上,強制になっても,教育のことで無理やりどうのこうのというのはやはり間違っていると思うんで,小規模校解消,統廃合については思いのたけを,笠岡市はこういう新しい教育を始める,そのためにはどうしても統合することが必要だと,そのあたりの情熱をきちんと伝えて教育のあり方,新しい笠岡の教育のあり方はこうですよとそれを提示して,必ず御理解をいただける熱意を持って統廃合には当たってほしい。 すごくデリケートな問題,1人や2人の学校なんかいいじゃないかというような,町でいう人もいます。1人か2人であれで教育ができるんかなと。そうじゃなくて1人,1人を大切にするからこの田舎がいい訳ですから。大勢の中じゃなくて,1人,2人でも学校も大切にし,そして同じような教育が受けれる環境というのをつくることをやっぱり考えていただきたいと思います。 それから,幼・保一体化をある1校がするとなると,やはりそこには差が出てくると思うんです,どうしても。するならば,ある程度さっき教育長がおっしゃったように,全部をまとめてしなくても,必ず全部実現させる。そうなってくると,今度は私の保育園がこども園をつくったとすると,そこの幼稚園に行く子供たちはどうなるのかと,そのあたりの整理整頓はどうなるのか,考えている範囲で。 ○議長(栗尾順三君) 淺野教育長。 ◎教育長(淺野文生君) 笠岡市内は,本当に地域によって保育所あり幼稚園なしと,幼稚園あり保育所なしと。さらに,密集しているところでは,私立の保育園がある。こういう非常にそれぞれがそれぞれの特色のある地域でございますので,一方的にこちらのほうからこういう方向でいきますよというやり方はよくないだろうというふうに思っています。まずは,私立の保育園の方とまずは協議をして,教育委員会としてこういう方向で幼小中一貫を進めていこうと考えているんだと,それから認定こども園を考えているんだという説明をするのがまず先でしょう。それから,私立としてはこういう点で困るよといったような事柄を聞きながら,最終的には情報の共有です,ここが一番重要になってくると思います。ただ,そこは公立と私のさび分けといいますか,公立幼稚園や保育所は幼稚園要領や教育の保育指針に基づいた取り組みですけれど,私立はもっとユニークな独自の取り組みをできます。そこのところの情報をお互いに交流しながら小学校1年生にいった段階ではこういう子供さんになっていてほしいねというところの情報を共有して進めていくべきだろうというふうに思っています。 実際,小学校の,今度新しい幼稚園教育要領なんかを見ますと,小学校入学までにこういう姿にしていってほしいという8点ほど出ていたと思いますけれど,求める子供像としてそこに示されておりますので,そういうものも示しながら,お互いに,これは幼稚園と保育所との協議も必要となってきますし,私立の保育園との協議も必要になってくるだろうと。そこで本当にお互いに腹を割ってこういうふうにやっていこうねというそこが固まれば問題ないというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) 最後に,教育長,もう一度お聞きしたいんですけれども,今笠岡の置かれている学校の環境,いろんな小規模校あり,私立の幼稚園,保育園が点在している中で,本当に一貫校に向けてやろうとしているのか,できると思っているのか。そのあたりのところをもう一度お聞かせ願いたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 淺野教育長。 ◎教育長(淺野文生君) 結論を言えば両方でございます。やろうとしているし,できるとも思っています。ただ,前提条件として,協議,地元の方,保護者の方,そこの協議がきちっとなされること。それをクリアすればできるということに結論づけられるというふうに思いますけれども,私としてはやろうとしている,やりたい,そういう意思を持っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) ありがとうございました。 教育長の強い思い,実現させるという思いが実っていくと思うし,その思いを先生も含めて,教育委員会含めて全員が同じ思いを共有して推し進めていきたい,そして新しい笠岡の教育のあり方を,見本となる教育のあり方をつくっていただきたいと思いますので,よろしくお願いをいたします。 5点目の学習指導要領改正に伴うもの,例えば担任の先生であるとか,あるいは小学校だったら担任の先生が教えるんかなあと思ったり,ほかの先生が入るのかなあと思ったり,そんな中で担任等の英語力,あるいは3年生までにいって教師はどのような配分というのか,足るのか足らないのかというか,そのあたりのところをお聞かせ願いたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 淺野教育長。 ◎教育長(淺野文生君) 小中一貫で一番私が重要視しているというか強い核にしていきたい,そして中学校とのパイプにしていきたいのが英語教育,英語科でございます。これは,小学校の5,6年の担任それぞれが授業をする訳です。得手不得手の先生にとって,得手な先生は任せてよと。いやあ,英語,今の段階でと言われると困るねという先生もいらっしゃるのは事実です。だから,そこのところ,ともかく授業者はその担任なんです。そこをフォローするために,フォローするといってもネーティブのALTでもいいですし,日本人で非常に英語が堪能な方が入ってくださってもいいですけれど,教員をT1とすればその方がT2になって進めていくことができると。そういう形で前に進めていこうかなというふうには思っております。 たちまち29年度がいわゆる文科省の指導要領の告示を受けて検討する,審議する時期です。30年度,31年度で施行,英語教育,英語科を施行していくと。3,4年生の英語活動も施行していくと。そういう時期に入っておりますので,これは喫緊の課題というふうに捉えておって,そこをどれだけカバーできるかというあたりが我々教育委員会が課せられたもんだと思います。 必要ならば,市で英語ができる人を雇用してやっていきたい,そういう思いは持っておりますので,そこはそのときは市長のほうへしっかりと要求をしてまいります。執行部のほうへ要求をしていきますけれども,財政は渋い顔をするかもしれませんけれど,その辺のところはぜひ小中一貫校を進めていく上では大切にして大きなパイプとして私としては進めていきたい。それが笠岡市の一つの教育の特色ということにもつながってくるだろうというふうに思っております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) ありがとうございました。その辺もやはりきちんと教師の育成というか指導というか。 それでもう一つ,プログラミング的思考教育,全教科にそういう考え方を取り入れた中で進めていくようなことでいうなら,全教科の先生にとってやっぱりつぼがあると思うんですけども,そのあたりの指導というか,育成というか,そのあたりはどのようにお考えかお教えください。 ○議長(栗尾順三君) 淺野教育長。 ◎教育長(淺野文生君) プログラミング教育につきましては,小学校と中学校で段階が違います。小学校が一番初めて先生方が直面するものだろうと。ずっと以前には奥野議員さんがプログラミング教育について御質問されましたけれども,そのときにもお答えしておりますけれど,たちまちは本当にコンピューターをプログラムしてやっていくんだと,そういうものとは全く違います。それぞれの教科で,例えばこういうワンシーンを映像としてつくりたいんだと。そのときにドングリが出てきたり,あるいは木の実がなっていたり,あるいはそこにウサギがおったり。お話をつくろうねと,ストーリーづくりです。そういうときにそういうソフトがあると。そのソフトをうまく使って,そういう物語をそれぞれの子が仕上げていく。そういうものが小学校段階ではプログラミングというふうになります。 中学校になっていくと,それがもう少し高度化してくるだろうというふうには思いますけれど,たちまちは情報リテラシーというものも学ばせながら,そしてプログラムしていくとおもしろいねと。これは,新しい発想で自分の脳の中にあるイメージを映像化して,見える化する訳ですから,そういう効果を生む。そういう道具だろうと思いますし,これから先,コンピューター社会になっていく。それははっきりしていますから,子供たちにそういう操作技能を身につけさせておくということは非常に重要なことというふうに私のほうは認識をしております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) 市長,市長が一貫校敬業館に向けての自分の考え方をきちんと発表なさり,続いて,きちんとそれに基づいて教育長が構想を練り,きちんと35年ぐらいまでにはやりたいと。これは,非常に私は笠岡の置かれた環境の中ではそんなに簡単にさっさっできる問題じゃないと思う,心情的に。それをやっぱり言った以上は,市長も財政面のこと,口はだしちゃだめですよ,余り。教育委員会のことに余り口を出さないで,でも手助けはきちんとやっていくという方針で,そういうことをお願いをしてこの項を終わります。 ○議長(栗尾順三君) 約10分間休憩します。            午後2時09分 休憩            午後2時20分 再開 ○議長(栗尾順三君) 休憩を解いて,会議を再開します。 1項目めの質問を閉じまして,2項目めの答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 2項目めの1点目,新改革プランの策定状況につきましてお答えいたします。 病院の経営改善は既に行われており,経営状態は少しずつ上向いておりますが,より強固な経営改善に取り組むための新改革プランの素案は,近日中には議員の皆様にもお示しをいたします。 2点目の病院機能の考え方につきましてお答えいたします。 岡山県の地域医療構想では,県南西部圏におきましては高度急性期,急性期の病床数が多く,回復期の病床数が少ないことから,実際に提供している医療を検証した上で,必要な病床への転換等を図ることが求められています。 市民病院の場合は,患者様の多くは高齢者であり,今後も内科中心の診療体制を維持し,地域包括ケアシステムの一翼を担うとともに,救急医療やリハビリ医療,島しょ部医療など,市民病院としての役割を積極的に果たしていきたいと考えております。そのため,今後も内科を中心とした急性期から回復期医療までを対応し,療養病床については国の動向を見守りながら当面維持し,県南西部圏域で不足している回復期病床への転換を図ってまいります。 3点目の経常収支の黒字化につきましてお答えいたします。 こちらにつきましては,4日の藤井議員さんからの御質問にもお答えいたしましたが,平成29年度から岡山大学との寄附講座の開設に伴う総合内科の設置等による診療体制の見直し,さらには既に取り組みを進めております病棟の再編や病床数の見直しによる看護体制の効率化,ベンチマークシステムの導入による固定費や薬剤等の変動費の改善について,ゼロベースから見直しを行う予定で,稲垣院長を先頭に病院職員一丸となって課題に取り組み,これを契機により多くの患者様に安心して御利用いただける病院づくりを行います。 今年1月以降,入院患者数が1日110人前後まで増加し,病院経営という面からは好転の兆しがあらわれており,3月末決算では赤字額の縮減につながるものと期待しているところでございます。また,3次救急,2次救急を担う基幹病院の川崎医科大学附属病院,倉敷中央病院や介護老人福祉施設等との連携,さらには訪問診療,訪問看護,訪問リハビリなど,在宅医療の実現に向けた体制づくりにも取り組み,計画期間の平成32年度までには経常収支の黒字化を目指します。 4点目の経営形態の見直しについてですが,市民病院の耐震化の問題や資産状況を鑑みますと,独立行政法人化や指定管理者制度等の選択肢の採用は難しいと考えておりますので,現時点での経営形態の見直しは予定しておりません。 地方公営企業法の全部適用を引き続き継続し,早期に病院事業管理者の招聘,確保に努め,その後明らかに経営が改善されたと判断できた段階で,経営形態の見直しについて検討を行います。 また,本年4月から施行される改正医療法の中には,新しい医療法人の形態として,まだ国で最終調整されておりその全貌を明らかにされておりませんが,地域医療連携推進法人の創設も予定されていると聞き及んでおりますので,今後はこの新しい医療法人の形態も一つの選択肢になってくるものと考えております。 5点目の病院の建てかえと時期,総合計画との兼ね合いにつきましてお答えいたします。 昨年12月の議会でも多くの議員の皆様からの御質問にお答えいたしましたように,慢性的な赤字体質が改善できない経営状態のままで,多額の費用が必要となる市民病院の建てかえは市民の皆さんの理解が得られないという思いから,現時点においては凍結せざるを得ないものと考えており,この考え方は変わっておりません。 ただ,現在の市民病院は補強による耐震化対応は物理的に難しく,その一方で,建物,設備の老朽化が進んでいることも事実であり,今後この市民病院をどうしていくのかは大きな課題であることは十分認識をいたしております。 そうした中で,第7次笠岡市総合計画の中に盛り込む新しい内容の一つに,笠岡市周辺整備事業とその一環として笠岡駅南地区の再開発計画も考えており,市民病院の移築先の候補地の一つとして考えております。これは,笠岡駅南改札口を含めた笠岡駅南地区の整備と,笠岡諸島交流センターを中心とした笠岡港との連携強化を図り,港,道路,鉄道が連携することにより公共交通の拠点となり,笠岡地区や島しょ部を初めとする市内各地区はもとより,福山,倉敷エリアをも視野に入れたもので,市民の利便性を高めるとともに,病院経営にも好材料になると判断しているものであります。 現在の場所での建てかえがよいのか,新しい場所への移築がよいのかは別として,仮に次期総合計画の実施期間中に建てかえ,移築を行うということになった場合,総合計画に盛り込まれていない事業は国等の許可が得られないため,第7次の笠岡市総合計画に盛り込むというものです。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ありますか。 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) ありがとうございました。市長,再質問に入る前にちょっと。 不良債務が2億円ということで提示されて,昨日も藤井議員からいろいろありましたけれども,この不良債務2億円ということは,もう普通会社だったら,銀行がお金を出さないですよ。出さないということは経営できないということなんですよ。それで,この不良債務が2億円出たときに,市長はいかなることを事務局長に通達いたしましたか。それをお聞きします。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 不良債務という言い方は民間企業では一般的に使わなかったんで,いろいろやりとりが局長とはあったんですけど,流動資産マイナス流動負債が不良債務だと。マイナスになっていれば,つまり流動負債のほうが多かったら不良債務だということになるんですけども,バランスシート上はもちろん,負債の部分の借り入れが流動資産として位置づけている場合もあるし,固定資産として位置づけている場合もありますので,それが1年という流動性の中で,1年というハードルの中で上に入ったり下に入ったりしているというのがバランスシートだと思うんですけども,流動負債のほうが多いからといって,会社がいきなり経営危機に陥るということはございません。キャッシュフロー上,それがマイナスになったりしたときに余り健全ではないと思いますけれども,それがいきなり銀行がお金を貸さないとかというんじゃなくて,債務超過,この3月末時点で多分32億円ぐらいの累損になると思いますけれども,この債務超過状態になる寸前なんですけども,これが一番PL上は非常に危険で,これは普通は銀行はなかなかお金を貸してくれたりしない訳です。 それで,今の3月末の不良債務の件なんですけども,以前水道事業からお金を融資していたりしていた事実があったんですけども,私自身はどっちの管理責任者も,病院の場合は開設者という位置づけなんですけども,非常に累損がたまっている事業にこっちの別の事業会社から私がそこのトップであったとしても,リスクの高いところにお金を貸すというのはいかがなものかということで,財務からそういう提案があったときには,私はそれはできんと。万が一ということがあったときに,じゃあ貸し倒れが発生するぞと。貸し倒れが発生したときに,水道代を値上げしなきゃいけなくなるんじゃないかと。そんなことのリスクはもちろん別の会計な訳ですから,それをこっちの金をこっちに持っていくということは私はできない。病院事業者が銀行と交渉して,お金を借りて,しっかりと3月末のキャッシュフローを回していく,これが健全な姿じゃないかということを病院局長のほうに申しました。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) かなり市長とは見解が違う。私は,不良債務は喫緊解消すべき目前の大きな問題だと思ってるんです。喫緊の。それをきちんと,まずこれから始めてプランがあるべきであって,プランのというか大きな前の問題です。事務局長,債務負担について,どのようなお考えでしょうか。聞いても一緒か。 ○議長(栗尾順三君) 占部病院管理局長。 ◎市民病院管理局長(占部英明君) 不良債務につきましては,これも4日の藤井議員さんの御質問のときにもお答えいたしましたが,3月31日の段階で1億9,000万円,2億円弱の資金が足りないということで,銀行からの借り入れ等も視野に入れて対応していこうということで答弁をさせていただいております。 4月の頭には銀行から借りたお金につきましては即お返しをするんですが,3月31日時点で一般会計から借りております一時借入金の返済,そしてその他の支払いにどうしてもお金が足りないということで,不良債務を予定をしているということになっております。 ただ,病院の診療の収入というのが2カ月遅れで入ってくるという仕組みになっておりまして,そのお金が4月の中ごろ以降には入ってきますが,その時点ではまた病院の収入としては増えるということになる予定でございます。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) 不良債務解消に向けてきちんと取り組みをしなくちゃだめだと思うんです。それを,きちんと目前の喫緊の大きな課題として私は取り組んでほしいと思うんです。ただ,市長からお聞きしたら,すごく軽く見ているような感じがしたんです。こういうものも必ず解消して初めて一つの企業が私は成り立つと思うので,そのあたりどう思われますか。 ○議長(栗尾順三君) 占部病院管理局長。 ◎市民病院管理局長(占部英明君) 不良債務が生じるという自体は,私も含めて軽くは見ておりません。平成17年以来,10年ぶりに昨年の決算の段階で一部不良債務が生じました。今回はそれを上回る形になっておりますので,これは何としてもなくしていかなければならないということで,十分認識をしておりますし,この不良債務を解消していくための取り組みとして,今の病院の危機的な状況というのを病院の職員が共通認識として持って,そしてできることは何でもやっていこうという思いで取り組みを進めております。そういう中で,先ほど市長答弁にもありましたように,現在入院患者数も110人前後という状況になっておりまして,こうしたことによりまして病院の収益がある程度確保できるような状況にもなってきておりますので,こうした状況を今後も続けていく。さらには,先ほどの答弁の中にもありましたように,さまざまな経費を削って対応もしていかなければならないということで,それぞれの職場での業務の見直しも含めまして,現在取り組む予定にしております。 こうしたことで,とにかく医業収益を上げる,そしていわゆる費用的な部分については抑えていくということで改善の方向を見出していきたいというふうに考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) 市長も不良債務についてはやはり緊張感を持って当たってほしいと思いますので,よろしくお願いをいたします。 この改革に向けてのプランですけれども,今の現状で実現可能な内容であるのかないのか,そのあたりをお聞きしたいと思います。 ○議長(栗尾順三君) 占部病院管理局長。 ◎市民病院管理局長(占部英明君) 実現可能かどうかという御質問ですが,これは実現できるかどうかではなしに,実現しなければならないという思いで今取り組みをしております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) 意気込みもよく分かりますし,事務方として,例えば医師の確保とか,駆けずり回っているのはよく分かります。しかし,いつも前山本議員がおっしゃってましたけども,つくることに力を費やしてこれを実行することには余り力を費やしていないんじゃないかと。やはり,つくるはまだ一歩目ですから,これからきちんと実行していかなければならない。実行するためには,医師の確保なり,多分機能を変えていかなければならない。それが実現しなければならないと。例えば,実現するために頑張っても,診療科目等診療機能が足らなかった場合,実現できない。実現しようと思ったらやはり下の基礎となる部分,プランをつくるのに,例えば2次救急も3次救急もできないのに,2次救急でやりますと表挙げて頑張っていく。そのようなプランにはなっていいないでしょうね。 ○議長(栗尾順三君) 占部病院管理局長。 ◎市民病院管理局長(占部英明君) そのようなプランにはなってないとは思うんですが,これまでも議会の場で幾度かお話をさせていただいているんですけれども,医師の確保というのが病院の収入確保の上では大きな役割を果たしておりますが,なかなか現在の状況で医師を増やそうというふうなことで岡山大学なんかにお願いに行っても,なかなか実情は実現できないという状況の中で,新しい取り組みといたしまして,一昨年の12月に大本益之議員さんからの御提案もありました寄附講座について,これまでは取り組みを行っておりませんでしたが,市長,稲垣院長にも一緒に大学に行っていただいて,平成29年度からやっと寄附講座も開設できるようになり,先般の,これも藤井議員さんのときに市長が答弁の中で述べられましたように,4月からは週4日,総合内科の先生が市民病院に来ていただけるようになり,週2日は当直にも入っていただけるという状況になってきている訳で,こうした今まで取り組んでこなかったことにもチャレンジしていくということで,経営改善の方向の一歩が踏み出されているというふうに私は認識をいたしました。 そういうふうな取り組みを,本当に必死になって取り組んでいかないとだめな状況がある訳ですから,先ほども言いましたように職員が一丸となって改善に取り組んでいく,そういうことも含めた内容になっているものと私は思っております。 ただ,大変申し訳ないんですけれど,まだ議員の皆さんにはその素案が示せていないという部分では大変反省をしておりますが,近日中にはその素案を取りまとめて皆さんのところにもお示しをしたいと考えております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎君。 ◆20番(天野喜一郎君) 局長も病院行ってから痩せてたんがもっと痩せたような気がするんですけども,精いっぱい頑張っていらっしゃる,頑張る頑張るってことでよく分かります,本当に。理解はしているつもりです。でも,さっき市長の答弁の中に,回復期の病院を目指すと。回復期といったら一般病棟,多少は療養型があるのかな,それで今までやってきてやっていけないのが,なぜやっていけるのか。病院機能,科目は増えていくのか,そのあたりが基礎的なものがないと,回復期の患者さんも保っていけないではないか,そのようにも考えるんですがどうなんですか。 ○議長(栗尾順三君) 占部病院管理局長。 ◎市民病院管理局長(占部英明君) 回復期への転換という意味で言いますと,今ございます療養病棟につきましては,国の方向性として,いわゆる介護老人施設との機能分化ということで,病院の中にそういう療養病棟を置けなくなるというのは表現がよくないかも分かりませんが,置けなくなってくるという状況が既に明らかにされておりまして,平成29年度からそういう方向性でという話が,現在はさまざまなところの議論がなかなか一致せずに先延ばしの状況になっておりますが,そうした療養型の病床が将来的には病院に置けなくなるということで,その部分をいわゆる回復期の病床に転換をしていくと。 診療科目そのものについては,これも見直しは当然必要になってくるというふうに思います。それは,市民病院を利用いただいている患者様の動向等も見ながら今後判断をしていかなければならないと思いますが,例えば現在既に笠岡市民病院では耳鼻咽喉科が閉鎖をしたような状態で続いておりますが,こうしたことも一つの判断,患者様の動向なども見ながら判断をした結果として,そういう状態で今きております。今後もそういう全体の患者さんの動向により,診療科目をどうしていくかということも含めて検討していかなければなりませんし,先ほど言いました回復期を増床するというのは,基本的には地域包括ケア病床を増やすという方向で検討しておりまして,地域包括ケア病床を増やすということになりますと,そのための医師の確保,それから看護師の確保,さらには作業療法士とか理学療法士の確保というのも必要になってきますので,そうした部分については今後増員といいますか,そうしたスタッフの確保にも努めていかなければなりません。 リハビリをすることによって在宅へ復帰をしていく患者様を増やしていくと,そういう方向での回復期の増床という言葉で言わせていただきました。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) 回復期の病院機能を持たせた病院を維持していく,そのための医師なり,看護師なり,正直に言って確保できるか。しなければならないと思ってますという答えでは,余りにも。やはり目標にするなら上をするのもええけど,今の段階では,最低ライン,ここの可能性しかないんじゃないかというラインも欲しいと思うんです。その辺をきちんと定めないと,プランがプランにならなくなるんです。実行できないプランになってしまうと思うんです。医師の確保については,看護師の確保,どのようにお考えですか。正直なところ。この回復期を保てるだけの機能を保てるだけの医師を確保できるとお考えですか。お考えじゃないね,率直に言ってどのようにお考えですか。お願いします。 ○議長(栗尾順三君) 占部病院管理局長。 ◎市民病院管理局長(占部英明君) 現在の市民病院の許可病床というのは194床ということで皆様にもお話をこれまでもしてきましたし,実際に運用してやっている病床数というのが既に154床で今やらせていただいております。この病床数も当然見直しを図って,先ほど言いました回復期を増床する際には,いわゆる一般病棟の部分については減少せざるを得ないかなと思っております。その部分も含めて。そうすることによって看護師の新たに採用しなくても言葉はよくないんですけども,病床数を減らすことに余ったとは言いにくいんですけども,そういう看護師をそちらの新しい病棟のほうに回っていただくとか,それから先ほど答弁の中には多分在宅医療を進めていく上での,訪問診療,訪問看護,訪問リハビリをするにしても,例えば退職をされた方を再任用して,これまでの病院での経験を生かした形でそういう新しい在宅医療へ取り組みをしていくという転換をしてやっていかなければならないと思っています。 医師の確保というのは,先ほども言いましたが本当に厳しい状況がありますが,これについては,確実にできるとはなかなか言いづらいんですけれども,とにかく我々が目指すリハビリの強化をするために必要な医師の確保について,市長を初め,私,稲垣院長も含めて全力で取り組んでいくというふうに思っております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) これ以上言っても,精いっぱい自転車操業をやるのに頑張っていらっしゃるというような気がして,努力する以外にないのかなと。その中で,やはり経営形態の見直しということを,連携何とか法人とかいろいろありますよね,地方独立行政法人であるとか。それで,うちは管理者を置いた関係で,企業法の全部適用ということになったんですけども,こういう言い方をしたら悪いんですけど,全部適用ということは,人事から財政面からお金,強いて言えば給料体系まで,そこでできると思うんです。ここへ手をつけられるかられないか,それもよく分かります。しかし,一応全部適用となった中で,そのあたりをどのようにお考えか,教えてください。 ○議長(栗尾順三君) 占部病院管理局長。 ◎市民病院管理局長(占部英明君) 平成16年から全部適用をしておりますが,今の現状で言いますと,例えば職員の給与とか,いわゆる事務職なんかで言えば人事異動も含めて,これは一般会計,本庁と一緒になっておりまして,ほとんどの部分は一般の事務職と同じような体系を維持したまま使っております。独自に給料表をつくってとかというふうなことにはなっておりません。給料表の話で言えば,例えば国が示しております,いわゆる人事院勧告等によって定められている給料表を適用しているという状況で,独自に病院の経営状況を見ながら新しい給料表をつくるとかという取り組みまでにはまだ至っておりません。 今後,これも大変難しい話なんですけども,病院事業管理者をさらに,再度招聘することができた段階では,そういうことも含めてもっと大きな考え方の転換を図っていかなければならないという状況が出てくるんではないかというふうに思っております。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) 市長,ちょっとお考えをお聞きしたいんです。 例えば,なぜ市民病院がつくられたか。民間病院の投資が小さく,投資ができないころ,総合病院をきちんと建て,市民の健康と生命を守ろうということから,私のほうの投資がないからしてきたんですよ。だったら,同じような今度は,民間病院がいっぱいできた中で,昔の考え方の役目というものが終わってきつつあるんじゃないか。終わってきつつあるなら,市民病院は市民病院として何の役割をこの笠岡市で担わなければならないのかと。 このプランをつくるのも,最終目的を持ったプランをつくらなきゃならないと思うんです。これができなかったらもう見切ろうと。そこまで考えたプランを一度つくってみるべきなんです。できなかったらもう終わってる。市民の役に立たない市民病院になってるかも分からない。そこらあたりもきちんと考えて,病院建つ,建たないの以前の問題じゃなくて,やめるかやめないかのところまで私はもう来ていて不思議じゃないと思うんです。 このあたりをきちんとできるプランじゃなくちゃ,あれをいらった,これをいらった,それをいらった,ああだめだった,次のプランを考えよう。それでは,もうそういう時期ではないと思う。見切ってもいいんじゃないかと思えるぐらいの,私は強烈なプランを一度つくって,もうだめだったら見切るかと。その辺をどのようにお考えか。 ○議長(栗尾順三君) 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 昨年の10月から私は時々市民病院にお邪魔させていただきまして,いろいろ見させてもらってはいるんですけども,率直な,一言で私の感想を言えば,まだまだコスト削減はできるなという感想です。実質的な売上高は15億円ぐらいなんですけども,日医学会への生産の委託,事務委託をしているんで,それも人件費というようにすれば,14億円ぐらい人件費がかかってるんです。普通の一般的な病院で売上高に対して人件費率が50%を超えると赤字に陥るというふうに病院は言われているんですけども,15億円の売り上げに対して14億円という。この14億円の部分をもちろん,先ほどの話にちょっと戻りますけど,医者の確保をして,15億円の売り上げをさらに上げていく,これはしっかり努力をしていく。さっき言った寄附講座も含めてやっていくつもりではいるんですけど,この14億円の部分も実はまだまだコスト削減ができるなという気がします。 例えば,ベンチマーク方式と先ほど言いましたけど,大体仕入れが3億円ぐらいあるんですけれども,この仕入れの3億円の中でいろいろ検討してみると,契約自体が既に40幾つ市民病院はいろいろ対外的に契約をしているんですけど,その中身を見てみると,メンテナンスであったり,あるいは薬剤の購入であったりするんですけど,まだまだほかの病院と比較してもちょっと高目だと。高い可能性があるという感じがしています。そういった部分も,これは下げられる原資として使えるかなと。もちろん人件費も今さっきありましたけども,適切に人事配置ができているのか,あるいは事務費用が高いんじゃないかとかという部分もあると思いますので,そういった削減をしていく。売上高を伸ばすという作業はもちろんやっていきますけど,この14億円の経費も削減できる要素がいっぱいあるかなと。 もちろん,今薬剤師は3人しかおりませんので,1人は産休という状況で,1人は再任用という非常に不安定な状況にありまして,ずっと応募しているんですけど,なかなか採用ができないということがありまして,その辺の改善もしていかなきゃいけない。これはコストアップという要因でもあるんですけど。 そういったこともトータルで考えながら,まだまだ笠岡市の市民病院は,市民の皆様のお役に立てるんじゃないかという思いがあります。というのは,今我々の救急の,特に救急の場合,8万5,000人を対象に救急活動をしている訳なんですけども,笠岡第一病院が今大体25%ぐらいの受け入れをしている。笠岡市民病院も15%ぐらいの受け入れをしてくれてまして,あと村上とか,笠岡中央病院とかがあって,ざっと49%が笠岡の管内,管内というのは浅口とか里庄が入っている訳ですが,カバーしているんですけど,これは私自身が思うに,まだまだこれは増やしていかなきゃいけない。遠くに,倉敷や福山に行くよりも,できるだけ管内で病院に来ていただくという方向をつくっていかなきゃいけないという中で,市民病院が15%も引き受けてくれている訳です。これは機能としては十分あると思いますし,また第一病院の場合124床で,大体今入院者数が80%ぐらいになりますんで,多分今日現在でいったら入院者数は第一病院よりも多いかもしれない。そういう状況にありますんで,決してもう市民病院は機能しなくなっているとかということはありませんで,本当に市民の病院にしっかり根づく努力を今まで少しやっていなかったのかなという思いがありますので,仕入れサイドも,あるいは売り上げのほうもしっかり私自身も院長と一緒になって見ていきまして,できるだけ早いタイミングで改善,黒字化をしていきたいというふうに思ってます。 以上です。
    ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) 安心いたしました。 基準外繰り入れについて,私は市民病院である以上,市民の命を守る以上,ある程度の基準外の繰り入れは私は可能だと思うんです。14項目にわたって繰り入れのできる,できないという項目がありますよね,15か10か20か忘れたけど。あれも私はオーケー。オーケーなかわりに,それがあるから今回のプランはやはり改革を実現させて,本当に繰り入れをしてもいいような病院にするためのプランであり,それに全員が一致団結してこのプランに取り組んで実現さすという。そういうような思いを持って頑張っていただきたいと思いますので,もう一度その決意のほどをお願いします。 ○議長(栗尾順三君) 占部病院管理局長。 ◎市民病院管理局長(占部英明君) 繰り返しになるかも分かりませんが,本当に今の市民病院の状態というのは危機的な状態と言わざるを得ないというふうに認識をしておりまして,この状態を一刻も早く解消するために,改革プランをつくり,平成32年までには黒字化を目指すということで,稲垣院長を先頭に市民病院の職員一同,本当に力を合わせて頑張っていきますので,よろしくお願いいたします。 以上です。 ○議長(栗尾順三君) 2項目めの質問を閉じて,3項目めの答弁を求めます。 小林市長。            〔市長 小林嘉文君 登壇〕 ◎市長(小林嘉文君) 3項目めの1点目につきましてお答えいたします。 下水道事業の地方公営企業法の適用でございますが,総務省は平成27年1月に各地方公共団体に向けて,下水道事業の地方公営企業法の適用要請を行うとともに,平成31年度までの集中取り組み期間内であれば適用に要する経費の財源に公営企業債の財政措置を講ずると通知を行いました。このことを受けて,平成30年4月から地方公営企業法適用に向けて準備を行っているところでございます。 本市の汚水処理事業は,公共下水道事業,特定環境保全公共下水道事業,及び真鍋島の漁業集落排水施設整備事業の3つの事業がございます。そのうち,公共下水道事業,特定環境保全公共下水道事業の2つの事業について,法の適用を考えているところでございます。漁業集落排水施設整備事業につきましては,他市の実施例も参考としながら,地方公営業法の適用について検討を行ってまいります。 地方公営企業法の適用をしますと,天野議員さんがおっしゃるとおり正確な経営情報の開示が可能となります。また,消費税につきましても,特別会計への一般会計繰入金の一部は消費税の課税対象となりますが,公営企業への一般会計繰入金は課税対象とならないため,節税効果も期待できます。 続きまして,2点目につきましてお答えいたします。 具体的なスケジュールでございますが,本市におきましては,平成27年6月に地方公営企業法の適用までの手順やスケジュール等を定めた基本計画を策定しました。その後,基本計画に沿って,企業会計にとって重要な下水道施設の固定資産調査評価業務に取りかかり,今年度末には全ての資産状況が整理される予定でございます。また,現在は公営企業会計の会計処理に必要なシステムの構築を行っている状況でございます。そして,来年度には,公営企業法の適用に必要な条例等の整備などを行う予定でございます。 続きまして,3点目につきましてお答えいたします。 中・長期の視点に立った計画的な経営基盤の強化や財政マネジメントの向上により,財政の健全化や下水道サービスを安定的に提供することを目的として,本市も地方公営企業法の適用を予定しているものでございます。公営企業会計においては,損益計算書や貸借対照表などの財務諸表によって,経営状況がより明らかに示されることとなり,下水道使用者へ財政状況などの情報提供も充実できるものと考えているところでございます。 地方公営企業法の適用は,官公庁会計から公営企業会計へと会計処理方式が変わり,また組織も独立性の高い機動的な組織体制へと変わりますが,事業を実施する上で経費が増加するものではございません。今後,経営の効率化などの経営努力を行いつつ,市民の皆さんへ財政状況等をお示しする中で,下水道使用料のあり方については検討してまいります。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 再質問ございますか。 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) 下水道料は検討していくということで,検討していただくのは分かるんですけども,今非常に下水道料というのが安いです。これはどのような方法で,事務を連携してしたり,例えば広域でやるなら広域であるとか,いろんな方法があると思うんです。そんなものを駆使して大体今よりどの程度どうなるのか,小さいことになりますけども,よろしくお願いします。 ○議長(栗尾順三君) 三縞上下水道部長。 ◎上下水道部長(三縞忠宏君) まだ料金の改定について具体的な検討はしておりませんので,今のにはお答えしかねます。 ○議長(栗尾順三君) 天野喜一郎議員。 ◆20番(天野喜一郎君) 市民が快適な生活をしていくために必要不可欠なものの一つですから,インフラですから,この整備というのはきちんとした企業会計で,そしてそれに合った料金体系をつくっていただきたいと思いますので,よろしくお願いいたします。 これで以上,終わります。 ○議長(栗尾順三君) 以上で新政みらい天野喜一郎議員の質問を終結します。 先ほどの徳清会の馬越裕正議員の5項目めの再質問に対して,執行部より補足の回答の申し出がありましたので,これを許可します。 田中建設産業部長。 ◎建設産業部長(田中早苗君) 済いません。先ほど馬越議員さんからツアーの集客数の御質問があったのをお答えできませんでしたので,まとめましたので御報告をさせていただきます。 先ほどの答弁にもさせていただいたとおり,笠岡市が助成をしましてツアーを企画しているものと一般の企画会社がやられているものがあるんですが,残念ながら後者につきましては一般の民間がされるので,データが蓄積できておりません。 まず,私どもが助成をさせていただいておるツアー各種ございますが,これまでも継続してやっているものを順次一つずつ説明させてもらいます。 高島の釣りツアーが40名,北木の流し雛が45名,真鍋の走りみこしが64名,白石踊のツアーが105名,それから六島のスイセンツアーは2回ありまして,残念ながら第1回目は天候の影響で中止になりました。第2回目のスイセンツアーが139名,それから最後,これから年度末までの間に飛島のツバキツアーを実施いたします。これはまだ実施できておりませんので,参加者は分かりません。合計393名参加いただいております。これとは別に,先ほど御質問になられました愛を叫ぶツアー,これが38名の実施となっております。これは今年度からの開始ツアーです。 それから,これとは別に今年度だけについて特にアートブリッジツアーというものを2つは実施させていただきました。これは2ツアー合計で52名の参加となっております。 以上でございます。 ○議長(栗尾順三君) 以上で本日の議事日程は全て終了しました。 次の本会議は明日8日水曜日午前9時30分から開議します。 なお,議事日程は引き続き一般質問です。 本日はこれにて散会します。            午後3時06分 散会...